SDGsを達成するにはDXが欠かせない?DXのポイント・事例・課題を紹介!

SDGsを達成するにはDXが欠かせない?DXのポイント・事例・課題を紹介!

SDGsに取り組むには、DXの考えが欠かせません。DXとは、デジタル技術を活用し、仕事や生活をより良いものに変革するという考えです。SDGsに対しての、DXのポイントや事例を紹介します。

 

SDGsの達成にはDXが必要?

DXとは、デジタル技術を活用し、仕事や生活をより良いものに変革するという考えです。SDGsとは、持続可能な開発目標と呼ばれ、貧困、教育、環境などの様々な問題を2030年までに解決していくという目標です。

ITに関する技術が進歩したことにより、分野問わず様々な問題を解決できる可能性があるので、DXの考えはSDGsに活用できます。あらゆるモノがインターネットと接続できる状況になってきており、様々な分野でIT技術が活躍できます。自動化や効率化などを実現し、問題解決に取り組める環境が整ってきています。

 

SDGsビジネスの基盤はデジタルテクノロジー

SDGsは、自社のビジネスと関連させて行うことが効率良く、取り組みやすいです。本業と分けたり、事業内容と関連性がなければ、取り組む余裕がなかったり面倒になる恐れがあります。自社の事業にデジタル技術を活用することで、ビジネスが上手くいき、結果的にSDGsも上手くいく流れがベストです。

AIを取り入れ自動化させたり、ドローンや機械を導入し効率化を図ると、ビジネスが上手くいき、同時にSDGsも取り組んでいるという理想的な形になります。DXの考えを採用すれば、SDGsの取り組みもしやすい環境になります。

 

DXで核となるデジタルテクノロジーとは

DXにおいて核となる技術を4つ紹介します。

人工知能

AI(人工知能)は、人間のような頭脳を持ったコンピューターであり、コンピューター自体が自動で考えて行動できる技術です。画像認識を行い、自動で製品を検品することができます。商品の状態をAIで調べ、不備がないかを自動でチェックします。

人の目では気付きにくい部分も分かり、トラブルが起きない限り動き続けるので、集中力が途切れることはないです。過去や現在のデータを入力することで、売上やコストの予測データを導くことも可能です。

AIの普及は、IT技術が進歩したことでAIを動かすために使うデータが手に入れやすくなり、実際に取り入れられる環境が整ったことが大きいです。置き換えられる部分はAIに任せることで、人が行う作業に集中でき、効率化や品質向上に繋がります。

5G通信

5Gとは、5世代目の通信システムのことです。前の4Gと比べて格段に通信技術が上がりました。2時間の映画をダウンロードするとき、4Gでは5分ほどかかるが、5Gでは約3秒で終わるほどの進歩です。IT化が普及するにあたって、遅延や途切れることなくデータを瞬時に届けることは非常に重要と言えます。

5Gはそのような課題を解決してくれる技術です。遅延が少なく瞬時にデータを届けられると、AIなどが的確に動いてくれます。遅れると不便だったり、機械に遅れが生じトラブルが起きる恐れがあります。5G通信は、DXにおいて非常に重要です。

IoT

IoTとは、家電や工場の機械などの、コンピューター以外のモノでもネット接続できる仕組みのことです。人が直接機械に触れなくても、遠隔で操作できるようになり、トラブルが起きても機械自体のデータを確認して調べることも可能です。

医療においては、患者が身につけている機器がIoTなら、瞬時に脈拍や血圧などを遠隔かつ瞬時に知ることができます。工場の製造機器と接続することにより、自動で検品や作業をしてくれ、人が直接対応する必要がなくなります。コンピューター以外のモノと接続できるようになり、自動化や人手不足の解決などのメリットがあります。

クラウドサービス

クラウドサービスとは、ネット上でデータを預けて共有できるサービスです。クラウドサービスを利用すれば、自社のサイトやサービス提供のシステムを導入するとき、高い機器を用意する必要がなく、コストを抑えられます。サーバーを構築する準備も必要なく、すぐにネット環境が用意できます。

 

SDGsに関連したDXの事例

DXを活用したSDGsの取り組みをしている企業を6社紹介します。

日本郵便

日本郵便は、ドローンを使った輸送を行っています。山奥にある集落に対してドローンを利用しています。山間部や離島などは、輸送にコストや手間がかかり、効率的な手段としてドローンが使われています。

ドローンに搭載されているカメラが、送り先に設置してあるQRコードを認識して着陸するという仕組みです。ドローンで途中まで空輸し、その後は車型のロボットが自動で家の前まで送るという実験も行っています。結果は好調であり、今後活躍できると期待できます。

メルカリ

メルカリは、個人売買の普及促進を実現しています。従来はパソコンで取引を行うのが一般的だったが、スマホで手軽に売買ができるのは便利です。場所に関係なく取引ができるので、誰でも個人売買を行いやすいです。らくらくメルカリ便という専用の配送サービスがあるので、簡単かつ送料も抑えて送ることができます。

JTB

旅行会社のJTBは、外国人旅行者向けのサービスを実施しています。「JAPAN Trip Navigator」というアプリを開発し、ホテルの予約、観光地の情報などを提供します。地図機能や各カテゴリーで分かりやすく調べることができ、AIを利用したチャット機能などもあり、使いやすい作りになっています。観光スポットの営業時間や現地の写真、移動経路など細かい情報が記載されています。

ホテルや旅館の予約が可能なら、予約画面に映ることも可能です。外国人旅行者にとって重宝されるサービスになれば、観光サービスの向上に繋がります。

ファミリーマート

ファミリーマートは、無人決済型の店舗をいくつか出店しています。入店に手続きはいらず、購入する商品をセルフレジで決済するだけなので簡単です。従業員はいないので、人件費削減や人手不足の解消にも繋がります。天井に50個ほどのカメラを設置しており、セキュリティも万全です。

ハイデイ日高

中華食堂のハイデイ日高は、運搬ロボットを導入し始めました。円柱状のような形のロボットであり、的確にお客のところへ配膳・下膳が可能であり、即戦力として活躍できています。

従業員が行き来する必要がなくなり、効率的でコスト削減にもなります。ロボットの配膳は珍しく、猫のようなデザインなのでお客様も楽しめる雰囲気になっています。

京はやし

太秦弁当村を運営する京はやしは、遠隔接客サービスを導入しています。無人店で従業員はおらず、セルフレジで決済するシステムです。レジの隣にモニターがあり、操作が分からなかったら説明してくれます。

操作方法以外にも、オススメ商品や世間話などもしてくれ、安心できるシステムです。モニターでの接客は、特定の場所ではなく自宅からでも可能なので、従業員にとっても働きやすい環境です。

 

SDGsのためのDXに取り組む際の課題

DXに取り組むにはいくつかの課題があります。

DXを推進できる人材がいない

DXを推進するには、ITに長けている人材が必要です。
IT技術を導入しても、それを扱うには一定以上の知識が必要であり、上手く使えなければ取り入れても意味がないです。
DXを推進できる人材の獲得や育成が課題になります。

展望や戦略が不透明

展望や戦略を明確に決めることが必要です。考えなしに進めると、上手く対応できずに失敗する恐れがあります。行動する前に経営陣が具体的なビジョンを決め、それを社内で共有することが重要です。

まとめ

・DXとは、デジタル技術を活用し、仕事や生活をより良いものに変革するという考えです。

・SDGsとは、持続可能な開発目標と呼ばれ、貧困、教育、環境などの様々な問題を2030年までに解決していくという目標です。

・DXが定めるデジタル技術を活用すれば、SDGsに取り組みやすくなります。

・日本郵便は、ドローンを使った輸送を行っています。

・メルカリは、個人売買の普及促進を実現しています。

・旅行会社のJTBは、外国人旅行者向けのサービスを実施し、観光サービスの向上に貢献しています。

・ファミリーマートは、無人決済型の店舗を実現しています。

・中華食堂のハイデイ日高は、運搬ロボットを導入し始めました。

・太秦弁当村を運営する京はやしは、遠隔接客サービスを導入しています。

・DXを取り入れるには、一定以上のITの知識を持つ人材と、具体的なビジョンが必要になります。

 

この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。

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