製薬業界向けERP(企業資源計画)の特徴・おすすめを紹介

製薬業界向けERP(企業資源計画)の特徴・おすすめを紹介

製薬業界でもERPの導入が広がっています。しかし製薬業界で使用しているシステムには業界固有のものも多く、ERPと連携できるかどうかが重要です。今回は製薬業界向けERPの特徴や、おすすめのERPパッケージについて解説します。

ERP(企業資源計画)とは?

ERPとは、エンタープライズ・リソース・プランニングの略称で、業務の効率化を図る手法のことです。

企業全体の人的資源や資産を一元管理して、入力・管理の手間を削減、情報を活用することで有効な企業戦略を立てられます。

ERPでできること

ERPでできることは、業務効率の向上、属人化を防ぐ、リアルタイムで状況を把握、コスト削減、内部統制などさまざまです。

ここからは、ERPでできることを解説していきます。

業務効率の向上

ERPは、業務効率を向上させます。業務別で違うシステムを利用していると、情報登録の重複や情報抽出の手間が起こります。ERPで情報を一元管理すると、非効率な作業がなくなるので業務効率の向上に役立ちます。

属人化を防ぐ

ERPは、業務の属人化を防ぐこともできます。企業では、属人化している業務の発生が多いです。業務が属人化していると、担当者が異動、退職によりいなくなった場合、業務の継続が困難となります。ERPを導入すると業務の標準化が実現するので、新しい担当者がそれまでと同じクオリティーで業務を継続できます。

リアルタイムで状況を把握

ERPを導入すると、社内の情報をリアルタイムで状況把握できます。ERPは、製造・販売・会計など全てのデータが一元管理されています。社員全員が全ての情報をリアルタイムで把握できるので、部署をまたいだやりとりや業務がスムーズに行えます。

コスト削減

ERPの導入は、コスト削減にもつながります。複数のシステムを統合できるので管理・運用のコストが不要となります。また、ERPパッケージの活用は、ERPをスクラッチで開発するよりも安価です。しかし、ERPパッケージのライセンス費用は高額となる場合もあります。ERPパッケージの選定時には、イニシャルコストのほかにも、ランニングコストを考慮して検討しましょう。

内部統制

ERPは、内部統制にも役立ちます。ERPパッケージの多くは、システム利用状況や処理内容がログとして残ります。社内で不正が発生した場合、証跡を確保できます。不正防止のために、複数の社員の承認が必要な業務もあるでしょう。ERPパッケージにはワークフロー機能が備わっているので、正しい権限者の承認がなければ実施できないようにプログラミングできます。

製薬(医薬品)業界向けのERPとは?

製薬(医薬品)業界でERPを導入すると、製品ライフサイクルをリアルタイムで把握できます。

また、厳しい規制ガイドラインの準拠確保、材料の予測・管理も容易になります。製薬業界は外資系企業が多いので、世界的に活用されているERPパッケージの導入はグローバル化対応の実現にもつながります。
現在は、情報技術が速く進歩しています。自社システムでは情報の変化にシステムの更新が追いつかない可能性があります。時代に合ったバージョンアップを行ってくれるERPを導入し、維持・管理コストを削減しましょう。

製薬(医薬品)業界向けのERP【おすすめ5選と特徴】

製薬(医薬品)業界向けのERPには具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

おすすめのツール5選とそれぞれの特徴について紹介します。

SpecificforPharma

SpecificforPharmaは、中堅規模の医薬品製造業を対象に開発されたERPパッケージです。
日立システムが、大手医薬品製造業のERP導入のノウハウを活かして開発しました。基幹業務のテンプレートとコンサルティングサービスをセットにしています。基幹業務は、会計・販売管理・在庫管理・購買管理・生産管理・品質管理に対応しています。
SpecificforPharmaの特徴は、医薬品製造業特有の品質管理や製造管理をサポートしている点です。ロット単位での原材料の入荷や製剤、包装に至る情報がまとめて管理できます。また、製薬企業と医薬品卸間の商取引データを電子的に取引するJD-NETなど、ERP以外の管理システムと連携するオプションも追加できます。
医薬品製造業界では、きめ細かい生産管理や品質管理に関する指示書があります。各種指示書や損益計算書などの法定帳票を標準で提供しているのも特徴です。

JIPROS

JIPROSは、中堅医薬品業界・化粧品製造業界に特化したERPパッケージです。
見込み生産や受注生産、混合型など、生産形態に合わせて対応しているのがポイントです。
サポートが充実していることが1番の特徴です。豊富なシステム導入経験を持つ担当者がサポートしてくれます。また、企業にシステム専任担当者がいない場合でも、機能を最大限活用して生産モデルを確定してくれます。
ERPパッケージの標準装備には、販売・生産管理・原価などの製造メーカー向けの生産管理業務に必要な機能が含まれています。そのため、低コストでスピーディーな導入が可能です。

Plaza-i

Plaza-iは、ロット在庫管理が可能な医薬品業界向けのERPパッケージです。
複数倉庫・在庫引き当て・入出庫管理・受注発注・計画発注などの基本的な販売管理機能を網羅しています。医薬品業界で必要なロット在庫管理にも対応しています。受注時のロット引き当て、出庫時の先入れ先出し、出庫時の在庫引き当てなども可能です。
入出庫の履歴や、販売履歴をロット番号で管理できるので、個別在庫管理が必須の医薬品業界では非常に便利です。また、商品の外注加工や輸送時の条件登録など、製造時に必要な機能が多数搭載されています。輸出入取引用の機能もあります。債権債務、一般会計も外貨取引に対応しているので、輸出入用の別システムが不要となります。
さらに、サポート体制も充実しています。導入前のコンサルティングやサポート、導入後の継続サポート、バージョンアップなども行っています。

QADAdaptiveERP

QADAdaptiveERPは、グローバル展開している製薬業界向けのERPパッケージです。
製薬業界と長年提携しているQADが開発しています。QADが稼働している医薬品・医療機器メーカーの拠点は60カ国、450カ所以上となっています。
QADAdaptiveERPはクラウド上に展開されているERPソフトウェアなので、インターネットに接続していればどんな場所からでもアクセスできます。
主要なセキュリティ認証のほかに、ISMSと呼ばれる情報セキュリティシステムも含まれているので、セキュリティ面でも安心して利用できます。

PharmaceuticalSalesTemplate

PharmaceuticalSalesTemplatは、製薬(医薬品)業界向けの、受注・出荷・請求機能を搭載したERPパッケージです。
日本の製薬業界の販売物流業では必須のSAPアプリケーション機能を短期で導入できることが特徴です。また、他のシステムとの連携がスムーズに行えることもメリットの1つです。JD-NET、@MD-Netなどの業界固有のEDIシステムや、帳票システムとの連携実績を持っています。
また、業界固有のシステムで取引する際の受注・出荷・請求業務に対する機能がテンプレートに含まれています。テンプレートでカバーしきれない部分は、専門のコンサルタントが設計・構築をサポートしてくれます。

まとめ

今回は、製薬業界向けERPの特徴や、おすすめのERPパッケージについて解説しました。

製薬業界で使用しているシステムには業界固有のものも多く、ERPと連携できるかどうかが重要です。また、ERPパッケージにもさまざまな特徴や得意分野があります。

製薬業界でのERP導入を検討している人は、今回の記事を参考にして自社に合ったERPを選定してください。

この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。

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