クラウドソーシングサイトの構築・開発方法・必要機能をご紹介!

クラウドソーシングサイトの構築・開発方法・必要機能をご紹介!

インターネットを利用して、全国のユーザーが仕事の発注・受注をおこなうクラウドソーシング。そのメリットを理解し、クラウドソーシングに参入したいと思っている方も多いでしょう。

そこで今回は、「クラウドソーシングの構築・開発方法」を解説します。「サイトに必要な機能」も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

クラウドソーシングとは?

クラウドソーシングとは、インターネット上で企業や個人が不特定多数に仕事を依頼する業務形態のことです。エリアの概念がなく、全国を対象とした発注と受注を可能にします。現在クラウドソーシングは大きく拡大しています。

クラウドソーシングが拡大した背景として考えられるのは、以下の3つの要素です。

インターネットの普及によるフリーランスの増加

働き方改革による副業の解禁による「ニューノーマル」と呼ばれる、コロナ禍による社会常識や生活様式の変化の浸透また、発注側、受注側に以下のようなメリットがあることも、クラウドソーシングの拡大に一役買っています。

発注側のメリット

・案件の受注者を全国から低コストで募ることができる
・同じ条件下の見積もりで、受注者からの提案を比較検討できる
・目新しいアイデアや技術をもつ業者に出会える機会が増える

受注者のメリット

・インターネットの利用で数多くの案件を検索し、受注できる
・子育てや介護など、ライフスタイルに合わせた仕事を実現できる
・得意分野を生かせる

インターネットの普及と生活様式の変化によって、クラウドソーシングは今後も拡大していくと考えられています。

3つのクラウドソーシングサイトの構築・開発方法

クラウドソーシングサイトには3つの構築・開発方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。では、詳しく見ていきましょう。

パッケージ商品の活用

パッケージ商品を活用する構築・開発方法とは、既存のパッケージのシステムをベースにして、必要なカスタマイズを加える開発方法です。

パッケージ商品のメリット

パッケージ商品のメリットとは、開発期間を短縮できることと開発費を低く抑えられることです。既存のシステムを利用するため新たな開発は不要となり、サイト構築が短期間で済みます。同じ理由で開発費も抑えられるのです。余った予算は、PR費やサイト運用費にまわせます。

パッケージ商品のデメリット

パッケージ商品のデメリットとは、オリジナリティを追求したサイト構築ができないことです。既存のシステムを利用するためにカスタマイズ性が乏しく、細部にこだわったサイトの構築はできません。そのため競合サイトとの差別化が難しいのです。

CMSを利用する

CMSとは「コンテンツ・マネジメント・システム」の略で、Webサイトのコンテンツを構成する要素を一元管理することです。CMSの例としてはWP(ワードプレス)が有名で、一元管理する要素にはテキストや画像、デザインやレイアウトの情報があります。

CMSを利用するメリット

パッケージ商品の活用以上に開発費を低く抑えられるのが、CMSの大きなメリットです。CMSはオープンソース型で提供されているものが多く、基本的に無料で利用できます。そのうえ、テンプレートを変えたりプラグインを追加したりして、ある程度のオリジナリティを追求することも可能です。

CMSを利用するデメリット

CMSを利用する最大のデメリットは、開発にプログラミングの知識が必要なことです。もし知識がなければ外部への委託が必須となるでしょう。またオープンソース型のためセキュリティに不安があり、その対策も必要です。

スクラッチ開発する

スクラッチ開発とは、システムを1からすべて開発する方法のことです。スクラッチは「最初から」を意味しています。

スクラッチ開発のメリット

スクラッチ開発のメリットとは、高いオリジナリティを追求したサイト開発が可能なことです。すべてを最初から構築するため細部にこだわることができ、望む機能をほぼすべて実装できます。

スクラッチ開発のデメリット

スクラッチ開発の最大のデメリットは、開発費用が高額になり、期間が長期化することです。1からシステムを開発するために他の方法よりも圧倒的にコストがかかり、開発期間も長くなります。

以上のように、クラウドソーシングサイトの構築・開発には3つの方法があり、予算や期間など、状況を考慮して選ぶことが必要です。

 

 

クラウドソーシングサイト開発を依頼する際の流れ

ここではクラウドソーシングサイトの開発を、開発専門の会社へ依頼する際の流れを紹介します。

クラウドソーシングサイトは、運用者が「営業」「サイトのコンテンツ作成」「ユーザーの監視と管理」などの業務をスムーズに行える仕様になっていることが重要です。どのように依頼して実現していくのか、詳しく見ていきましょう。

要件定義・機能一覧の相談・決定

要件定義とは、クラウドソーシングサイト開発の前段階に行う市場調査から、開発の方向性や必要な機能をまとめることです。

開発の方向性として、以下の3点が重要です。

「ターゲット層の確定」
「サイトで扱う分野や業種の確定」
「競合の調査」

企業や個人、または主婦や学生などサイトのターゲットを決めたり、Webデサイン関連や動画・映像関連、またはライティング関連など扱う分野や業種を決めたりします。また、他のクラウドソーシングサイトの内容や運用状況など、競合の調査も重要です。

必要な機能には、「案件を検索する機能」「発注者と受注者が情報を交換する機能」「報酬を管理する機能」「運営者がサイトを管理する機能」があります。

以下が基本となる機能一覧ですので、参考にしてください。

会員・ログイン機能

ユーザーの身分を証明し、安全に考慮したサイト運営に必要な機能

検索機能

発注者の案件内容や、受注者の経験年数・得意分野・資格の有無などを絞り込む際に有効な機能

チャット機能

受・発注者間での問い合わせや交渉など、メッセージのやり取りに必要な機能

案件のマッチング機能

受注者の検索履歴に基づいて案件を提示し、マッチングを活性化する機能

フォロー機能

受注者が気になる発注者をフォローする機能

スカウト機能

発注者が気になる受注者へ、案件の交渉をする機能

進捗管理機能

受・発注者間で、案件の進捗状況を共有する機能

仮払い機能

発注者の報酬未払いを防止するための機能

決済機能

発注者が受注者へ報酬を支払うための機能

マイページ機能

受注者の経歴や資格、得意分野などを提示し、発注者のスカウト行動を促進する機能

運営者管理画面

運営者がサイトを円滑に運用するために、サイト全体を管理する機能

以上のように、運用するサイトのターゲットや競合、必要機能を考慮して要件定義をまとめることが重要です。

デザインの相談・決定

デザインの相談・決定は、制作側とサイト全体のイメージを共有し、サイトの方向性をより明確にします。サイトイメージを具体的に伝えるには、イメージに近い競合サイトの提示が有効です。制作側はより具体的なサイトのイメージが可能になり、要件定義に沿った提案を出しやすくなります。

デザインの相談・決定は、サイト構築・開発をスムーズに進めるためにとても重要です。

見積もりの相談・決定

見積もりは、制作側の実績や所属するエンジニアの技術力をよく判断した上で相談し、決定しましょう。実績や技術力に対しては、制作側のホームページに掲載されている内容や、エンジニアがサイトイメージに対してどのような提案をしてくれるかが、よい判断材料です。

開発

開発は通常、以下に示す工程で進行します。

発注側と制作側の要件すり合わせ

決定した要件に沿ったシステムの構築

納品前のテスト

テスト結果に基づいた再調整

再テストの実施

両者のすり合わせが必要な要件は、「システム構築の環境・仕様・機能」「使用するプログラミング言語」「開発期間」「開発予算」などです。

動作確認(発注者)

動作確認とは、要件定義通りにサイトが機能するかを、異なるデバイスすべてでチェックすることです。動作確認に問題があれば再調整、なければβ版をリリースしてユーザーテストに進みます。

完了

ユーザーテストの結果をもとに必要な調整を行い、問題がなければ正式版としてリリースします。これでクラウドソーシングサイトの開発は完了です。

 

クラウドソーシングサイトのタイプ別費用

クラウドソーシングサイトの開発方法のタイプ別に、かかる費用を見てみましょう。

開発に必要な費用は、大きく分けると「人件費」と「設備費」です。

「人件費」とは、システム開発のためのシステムエンジニアやプログラマー、Webデザイナーなどに必要な費用です。
「設備費」とは、開発の基盤となるシステム代や開発用パソコン代、それにサーバー代や光熱費などを指します。状況によっては事務所の賃貸代も設備費に入るでしょう。

開発タイプでの開発費の差は、この「人件費」と「設備費」の差で発生します。

パッケージ

パッケージでは、「300万円〜500万円」が相場です。

既存のシステムをベースとして利用するので人件費を抑えられ、全体としての費用はスクラッチよりも安価になります。しかしオリジナリティ追求のために機能を追加すれば、その分費用は高くなります。

CMS

CMSの相場は「100万円〜」です。

オープンソースがベースであるため基本的にシステムは無料で利用できます。そのため設備費は他のタイプに比べてもっとも安価です。しかし実装する機能やデザインなどの要求が多くなると人件費が跳ね上がり、パッケージと同等にまで費用が高まる可能性があります。

スクラッチ

スクラッチの相場は「1000万円〜」です。

1からのシステム構築になるために必要な人件費はほかのタイプの比ではなく、最も基本的な機能とデザインだけで1000万円ほどかかります。クラウドワークス級のサイトになると、この倍以上の費用がかかる場合もあるでしょう。

以上から、要件定義の程度や実装する機能の数によって、かかる費用に違いがあるのがわかります。開発が長期化するほど開発費が高くなるのは、3つのタイプすべてに共通しています。

 

まとめ

クラウドソーシングの構築・開発にはいくつかの方法があると分かってもらえたと思います。それぞれにメリット・デメリットがあり、かかる費用も違ってきます。
しかし、いずれにしても、何度もやり直してお金や時間を無駄にできるものではありません。

サイトを実際に運用するまでには、多くの機能の実装やβ版の運用・ユーザーテストなど複雑な工程が必要です。効率的に実行するには、蓄積された経験やノウハウが必要になるでしょう。そのため、サイトの運用実現には、信頼できる会社への依頼がもっとも確実な手段です。

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クラウドソーシングサイトの構築・開発でお悩みの方は、ご利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。

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