webアプリとは、webなどのオンラインから使えるアプリケーションソフトウェアのことです。Webアプリが動作するのはwebサーバー上で、chrome・Edge・FireFoxなどWebサイトの閲覧で日常的に利用されているwebブラウザ上で使います。例えば「Yahoo!」「YouTube」「Twitter」などが該当します。これらのサービスはどれも非常に有名なので、webアプリとは認識せずに利用している方が世界中にたくさんいることでしょう。webアプリは生活にすっかり定着しているサービスの1つです。
webアプリの特徴とは?
webアプリには、主に3つの特徴があります。それはブラウザさえあればOK、動作環境の影響を受けない、ネイティブアプリとは異なる3つです。webアプリをよく知るためには、まずwebアプリの特徴を理解しておきましょう。
webブラウザさえあれば利用できる
webアプリ最大の特徴といっても過言ではないのが、アプリをインストールせずにwebブラウザさえあれば利用できる点です。利用するのに必要なのはwebブラウザだけなので、誰でも簡単に利用できて非常に便利です。ユーザーにインストールを一切求めないのがwebアプリの良さです。
ユーザーの動作環境の影響を受けない
webアプリはブラウザ上で利用するソフトなので、ユーザーの動作環境の影響を受けません。端末の性能・OS・バージョンなどが違っても、ブラウザさえ使えれば利用可能です。そのためWindows用やMac用といったOSごとに別々のアプリを開発する必要はありません。これらの事実からわかるように、webアプリはユーザーにも開発者にもメリットがあります。
ネイティブアプリとは異なる
ネイティブアプリは、webアプリとよく比較されるアプリの種類です。webアプリとは異なり、ネイティブアプリはユーザーが使うスマホやパソコンなどの端末にインストールしなければ使えません。webブラウザを介するwebアプリとは異なり、利用するのにwebへのアクセスは必要ないですが、その代わりにインストールが必須です。
webアプリはプログラムがサーバー内にあるのに対し、ネイティブアプリはユーザーが使う端末の中にあるのが大きな違いです。webアプリとネイティブアプリは似ていますが、実際は性質がまったく異なります。
webアプリの構造
webアプリの特徴がわかったところで、次に構造について把握していきましょう。webアプリの構造は、フロントエンド・バックエンド・データベースに大別されます。それぞれ異なるものなので、どんな構造なのかを解説します。
フロントエンド
フロントエンドとは、ユーザーがwebアプリを使う時に視認できて操作が可能な部分のことです。たとえばwebアプリの全体的なデザイン・検索・各項目などが、フロントエンドに該当する部分です。この部分の開発を手掛けるエンジニアは、フロントエンジニアと呼ばれます。
フロントエンドの開発には、フロントエンドに適したプログラム言語を使います。たとえばページの構造や装飾などでよく使われるHTML、同じくスタイル設定によく使われるCSS、動作に使われるJavaScriptなどが一般的です。
バックエンド
バックエンドはフロントエンドと対照的な部分で、ユーザーは視認や操作ができません。たとえばフロントエンドでユーザーが指示した内容をもとに、各種データの処理や結果の出力、保存をするのがバックエンドです。たとえばユーザーがwebアプリで何かを探したい時は、検索窓にキーワードを入力します。入力された情報をもとにサーバーと通信し、適切な結果を出力するのがバックエンドの役目です。バックエンドから伝えられた結果は、フロントエンドでユーザーがすんなり理解できるように表示されます。
バックエンドの開発には、webアプリに向けに特化したPHP、日本発のプログラミング言語のRuby、AIと関わりが深いPython、フロントエンドでも使われるJavaScriptなどが有名です。
データベース
データベースとは、膨大な量のデータを効率的に管理するためのシステムのことです。また、管理されているデータ群そのものを指す場合もあります。webアプリではユーザーの指示に従い、データベースにデータを残したり抽出して表示したりなどします。たとえばYouTubeがわかりやすい例だといえるでしょう。YouTubeのデータベースは、膨大な量の動画を管理してます。ユーザーが検索した時に、検索条件にマッチした動画がデータベースから抽出されます。
管理や操作でよく使われるのは、データベース言語のSQLです。
webアプリを開発するための手順
webアプリを開発するためには、いくつかの手順を踏むのが一般的です。まず開発に使う言語を選択したら次にフレームワークを決め、最後に開発環境を構築するのがスタンダードです。どのように開発を進めるのか確認していきましょう。
開発に使う言語を選択する
webアプリについて理解が十分深まったら、いよいよ開発に着手します。まず最初におこなうのは、開発に使う言語の選択です。前項のwebアプリの構造で解説したように、どこを開発するかで使う言語がそれぞれ異なります。たとえばフロントエンドの開発はHTML、バックエンドの開発はPHPなど、開発する部分により適切な言語は違います。
ただ、向き不向きはあっても基本的な処理の進め方は変わらないので、すでにマスターしている言語があるならそれを使って開発することも不可能ではありません。また、さまざまなサンプルコードを応用する場合は、指定の言語を使いましょう。
フレームワークを決める
フレームワークとは、開発に必要な処理や機能をわかりやすくパッケージ化したものです。フレームワークを有効活用することで、開発の効率化とスピードアップに期待できます。個人で開発を手掛けるのではなく複数人のチームで取り組む場合は、特にフレームワークが重要です。
フレームワークを使わない開発は細かいところまでこだわれる反面、どうしても手間と時間がかかってしまいます。エンジニアにとっては非常に便利なものなので、代表的なフレームワークを使った開発を一通り身につけておきましょう。
開発環境を構築する
最後にどんな開発環境で開発を進めるのかを、細かく構築する必要があります。プログラムを書くのに必要なエディタの準備や、プログラムを実行する環境の準備などが該当します。さらに管理しやすいように、バージョン管理システムの導入も積極的に検討しましょう。
開発環境の構築が完了したら開発に着手し、終了したらネットに公開します。ネットに公開すれば、そのURLから基本的に誰でも利用できます。
webアプリ開発のコツ
webアプリ開発には、覚えておきたい2つのコツがあります。それは毎日継続して取り組むことと、何かミスをした場合の対処法を覚えることです。これらのコツを意識することで、webアプリ開発がスムーズに進みやすくなります。
毎日継続して取り組む
よほど簡単なwebアプリでない限り、webアプリ開発は長丁場の作業です。ゴールが見えないとどうしてもモチベーションが下がってくるので、毎日継続して取り組んでwebアプリへの理解を深めましょう。いったいどんなwebアプリを完成させたいのか、はっきりとしたイメージを持つことが大事です。明確なイメージを頭に描いて継続的に取り組めば、モチベーションが下がりにくくなります。
トラブルが発生した場合の対処法を覚える
webアプリ開発が何のトラブルもなく完成することはほとんどないため、トラブルが発生した場合の対処法を身につけておくことが途中で挫折しないためのコツです。身近に詳しい人がいる場合は、あらかじめ対処法をいろいろと聞いておきましょう。もし聞ける人が誰もいない場合は、ネットで閲覧できる各種情報サイトや動画などを参考にしてみて下さい。対処法がわかっていれば、トラブルが発生しても挫折せずに最後まで走り切れます。
まとめ
webアプリの開発はどうやるのか、webアプリの概要・構造・開発手順・コツについて紹介しました。webアプリはすでに人が日常的に利用しているサービスで、 その構造はフロントエンド・バックエンド・データベースに大別されます。webアプリを開発する際は開発部分に合った言語やフレームワークを選択し、開発環境を構築してから着手しましょう。もしもの時に備えてトラブルが発生した場合の対処法を事前に身につけておけば、挫折せずに最後までやり遂げられます。
この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。