新規事業ではやることが多く、不確定な要素がたくさんあるため、何から手を付けていいかわからない、、、
そんな新規事業の担当者も多いはず。
今回は、新規事業開発の際に出てくる悩みや解決方法をご紹介!
新規事業開発で多い悩みとは?
新規事業開発に取り組む際は、さまざまな悩みに直面するものです。新規事業開発がスムーズに進むのは、むしろ珍しいといえるでしょう。
たとえば魅力的なアイディアがなかなか出ない、新規事業開発にふさわしい人材が不足している、何から開始すべきかわからいなどです。ただ、新規事業を進めると決定した以上は、手をこまねいてばかりもいられません。
そこで、最初に新規事業開発で多い悩みについて分析します。
アイディアが思いつかない
アイディアありきでスタートを切る新規事業開発なら特に悩みませんが、まだアイディアがない段階からスタートする新規事業開発も数多くあります。いわゆる会社の方針で新規事業開発をスタートさせるケースです。
すでにいろいろなアイディアが商用化されている現状で、消費者が求めている今までにない斬新なアイディアをひねり出すのは容易ではありません。新規事業開発に着手したものの、魅力的なアイディアが思いつかなくていきなり躓いてしまうことは多いです。
しかも新規事業開発を命じられた人材が、必ずしも専任とは限らないです。他の業務と掛け持ちしながら検討するため、ただアイディアを出すことだけに集中できないのも原因です。
社内に新規事業の立ち上げができる人材がいない
既存の事業で結果を出した人材が、新規事業開発でも同様に結果を出すとは限りません。なぜなら既存の事業と新規事業開発では畑違いのため、結果を出すのに求められる能力が異なるからです。そのため盤石の人事異動が、失敗に終わってしまうことがよくあります。
新規事業開発をするなら、新規事業開発の能力に長けた人材を起用しなければいけません。たとえば職種ごとに必要なスキルが異なるように、新規事業開発もそれに特化した人材が必要不可欠です。
社内のどこを見渡しても適切な人材がいなければ、高い確率で苦戦を強いられてしまいます。
何から始めればいいかわからない
何から着手すれば正解なのかわからないのも、新規事業開発でよくある悩みです。そもそも新規事業開発の手順に、絶対的な正解は存在しません。
マーケットの将来性のリサーチ、同業他社製品・サービスとの比較、全体のビジョンを見すえたりなどは、新規事業開発で最初にすることの代表的な例です。ですが、何から始めるのかは、会社ごとに異なります。
新規事業開発はスピードが肝なので、いつまでも迷って悩むわけにはいきません。ただ、社内に新規事業開発の経験が乏しい人材ばかりの場合、何をするべきかわからなくて立ち止まってしまうことが多いです。
社内リソース・時間が足りない
新規事業開発には労力もお金もかかりますので、その分の時間と資金がなければ成功しません。体力がある大企業なら問題ないですが、中小企業だとリソースや時間の不足がネックになりやすいです。
仮に新規事業開発の方向性が明らかになっても、実現させられるだけのリソースと時間が不足していると絵に描いた餅です。十分なリソースや時間を確保できないまま強引に進んでも、尻すぼみになったり、途中で中止せざるをえない状況に追い込まれかねません。これもまた多くの企業が抱える、新規事業開発の悩みの種です。
新規事業のアイディアが出てこない理由
新規事業のアイディア出しがなかなか上手くいかないのには、必ず何らかの理由があります。いったいどのような理由があるのか、3つの理由についてそれぞれ紹介します。
すぐにアイディア出しを検討する
「新規事業を進めるためにはアイディアが最重要」だと結論付けて、すぐにアイディア検討を始めるケースは非常に多いです。ですが、アイディアのベースとなる情報や種が少ないのにアイディアの検討を始めても、魅力的なアイディアはなかなか出ません。
唸りながら考えている時に突然魅力的なアイディアがパッと閃くことはほとんどないので、すぐにアイディアの検討を始めても徒労に終わる可能性が高いです。
アイディアを検討する前に、まず情報や種をなるべく幅広く集めることが大切です。
アイディア数が少ない
魅力的なアイディアがなかなか出ない悩みを抱えるのは、そうした状況を自ら作り出しているからです。たとえばアイディアを出す出発点が自由過ぎると、逆にアイディアは出にくくなります。どんなケースにも該当しますが、人は「何でも構わない」と言われると困ってしまうことが多いです。何らかの前提条件を定めた状況に置かれた方が、アイディアは出やすくなります。
また、いきなり詳細まで決まっているアイディアを求めるのも好ましくありません。それでは窮屈なので、魅力的なアイディアが出ないのは当然です。アイディアを増やしたいなら、大枠だけ固まっていれば十分です。
属人的なアイディアの確定
アイディアの発案者が、そのまま検討を引き継ぐ必要はありません。そのまま検討を引き継ぐのは王道パターンに思えますが、実は落とし穴があります。なぜなら自分が出したアイディアに固執してしまい、是が非でも案を通そうとしてしまうからです。
属人的なアイディアの確定は、極端な結果になりやすいです。運良く成功すれば結果オーライですが、時には失敗を招く要因になりかねません。アイディアの発案者が自動的に検討を引き継ぐのではなく、複数人で客観的に検討するのがおすすめです。
アイディアを具現化するステップ
魅力的なアイディアを具現化するためには、いくつかのステップを踏む必要があります。計画性を持ってアイディアを具現化していきましょう。主に4つのステップで具現化するのがおすすめです。各ステップについて簡単に解説します。
プロジェクトの下地作り
まず準備段階のフェーズで取り組むべきなのは、プロジェクトの下地作りです。しっかりとした下地が作れなければ、プロジェクトの円滑な進行は期待できません。事前の準備が非常に重要です。
アイディアを出す際の前提条件を定める、プロセスの大枠を決める、サポート体制を整える、検討後のアクションを想定するなどが、プロジェクトの下地作りの内容です。十分な下地作りをしてからアイディアにつながる情報収集に移行しましょう。
アイディアにつながる情報収集
次にアイディアにつながる情報収集ですが、まず下地で定めた前提条件をもとに、どのようなアプローチで情報収集するのかを考えます。自社の強み、将来性、消費者インサイト、イノベーション、ビジネスノウハウなどからのアプローチが代表的です。
情報を収集できたら目を引くキーワードをピックアップし、効率的にストックしていきます。どのように情報を管理するかも、事前に決めておく必要があります。情報には鮮度がありますし、追加や更新の手順を統一しておくと無駄を省けます。
アイディアの発案
情報収集が終わったらようやく準備完了なので、アイディアの発案へと進みましょう。すべてのアイディアを元にした発案方法は非効率的なので、興味を引くアイディアとアイディアを2つ組み合わせて発案する方法がおすすめです。つまり「○○」×「○○」というように、2つの情報を掛け合わせます。非常にオーソドックスですが、新規事業で成功しやすいパターンです。
また、成功しているビジネスノウハウをベースにし、自社の強みと照らし合わせて転用させるアイディアの出し方もおすすめです。
これらの方法を駆使すれば、魅力的なアイディアが出やすくなります。
ビジネスモデルの具現化
ビジネスモデルを具現化するには、まず消費者のターゲットを絞る、課題を明確にする、商品・サービスを決めるの3つを中心に検討します。この3つには、さまざまな要素が関連します。たとえばターゲットとマーケットへ浸透のさせ方は関連しますし、商品・サービスはどのようにマネタイズするかなどが関連します。ビジネスモデルの幹となる中心がしっかりと決まっていれば、枝葉の部分を検討しやすくなります。
1つ1つを丁寧に検討することで、ビジネスモデルの具現化ができます。
まとめ
新規事業開発で多い悩み、アイディアが出てこない理由、アイディアを具現化する4つのステップについてそれぞれ解説しました。新規事業は思い通りにいかないのが普通ので、どの企業も手を焼くケースが珍しくありません。ですが、アイディアが出ない理由をしっかりと分析し、ビジネスモデルを具現化するプロセスを踏めば、成功する可能性は十分あります。
新規事業開発で悩みは尽きませんが、チーム一丸となって成功を目指していきましょう。
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この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。