新規事業にストーリーは必須!?ストーリーが必要な理由とメリットをご紹介!

新規事業にストーリーは必須!?ストーリーが必要な理由とメリットをご紹介!

新規事業は、何らかのストーリーがあるとより充実します。新規事業が充実していると隙がなくなり、金融機関や取引先に自信を持ってアピールできます。資金集めがしやすくなるので、新規事業が順調に進行します。

また、ストーリーが効果的なのは、社外の交渉だけではありません。社内で稟議を通す際にも、何らかのストーリーがあれば重役にしっかりと訴えかけられます。

もしもストーリーが一切なかったら、新規事業は無味無臭の味気ない印象になってしまいかねません。新規事業を立ち上げる根拠や売上予測の裏付けが乏しくなるため、相手を説得しにくくなります。

このような理由があるため、新規事業にとってストーリーは非常に重要です。新規事業とストーリーをセットにして検討を進めましょう。

 

新規事業立ち上げに役立つ5つのストーリー

新規事業立ち上げにどのようなストーリーを盛り込めば良いのか、役立つ5つのストーリーについてそれぞれ紹介します。

私にとってのストーリー

私にとってのストーリーは「どうして私がこの事業を手がけたいのか」を軸に構成します。私にとってのストーリーを伝える際に大事なのは、この事業に情熱を注ぎたいと決意したきっかけをなるべく具体的に話すことです。

仮に新規事業で野菜販売の小売業を立ち上げたい場合、単に「おいしい野菜を消費者に届けたいから」だけでは、ストーリーとして成立しません。理由がシンプル過ぎて個性に欠けますし、他の人がそう言っても通用するからです。

ですが、「おいしい野菜を消費者に届けたいから」と強く感じたきっかけをもっと具体的に話せれば、私にとってのストーリーが完成します。以下に例を挙げます。

私には幼稚園の頃から仲の良い親友と呼べる友人がいます。友人は大学卒業後大手メーカーに就職しましたが、肌に合わず職を転々としていました。そんな友人がある時一念発起し、農家になりました。友人の家に招かれて食べた新鮮な野菜の美味しさは、私の野菜に対する印象をガラリと変えました。

「親友が丹精込めて育てた野菜を全国の消費者に食べてもらいたい!」そして「親友をはじめとした全国の農家を応援したい」という熱い気持ちから、新規事業で野菜販売の小売業を立ち上げたいと私は思ったのです。

こうして私にとってのストーリーを自らの経験をまじえて具体的に伝えれば、聞いた人の心を動かす可能性が高まります。なぜならストーリーにのめり込み、話し手の情熱を受け取りやすくなるからです。

その結果自然と「この新規事業を成功させたい」「ぜひとも進めて欲しい」という感情がわき、サポートしてもらいやすくなります。

自社にとってのストーリー

主人公が私ではなく自社に置き換えるストーリーも、新規事業の立ち上げのストーリーにふさわしいです。会社を挙げて新規事業にトライしようとしているのが、受け手側にひしひしと伝わります。自社にとってのストーリーを構成する際のコツは、自社のアピールポイントをしっかりとまぜることです。

たとえば野菜販売の小売業であれば「これまで飲食店を経営していてマーケットをさらに拡大したいから」などと主張することが一般的です。ただそれだとあまり独自性がないので、独自性ある自社のアピールポイントをまぜてストーリーを構成しましょう。

今までの飲食店経営で、多くのファンを獲得できました。そんなファンから「お店で扱っている野菜を販売して欲しい」との熱い要望があり、その期待にぜひとも応えたいと思いました。また、すべての消費者においしい物を届けたいという弊社の経営理念を実現させるためにも、野菜販売の小売業を始めることを決めたのです。

こうして自社の強みや根拠をまじえたストーリーにすることで、新規事業を始める理由に説得力が出ます。

世の中にとってのストーリー

今の世の中の状況をストーリーに上手く取り入れるのも、受け手側の共感を得やすいので効果的です。なぜ今なのかのアンサーを意識し、全体像をとらえて構成するのがポイントです。

食品ロスの問題をきっかけとし、現代は食育の重要性が高まっています。消費者に食材の生産に興味を持ってもらえるように促すのは、社会全体の課題だと考えます。

農家の方が丹精込めて育てた野菜を販売することは食育の一環ですので、食への意識を全体的に高めるために、この新規事業をぜひとも立ち上げたいのです。

単なる利益追求ではなく世の中にとってのストーリーだと強調することで、新規事業に社会的意義があることを訴えかけられます。

ユーザーにとってのストーリー

ユーザー主体でストーリーを展開するのは、ユーザーにどんなメリットがあるのかを最も伝えたい際に有効的です。想定ユーザーの暮らしがどう変わるのかを軸に構成します。

料理が大好きな主婦のA子さんは、新鮮さにこだわった野菜を探しています。A子さんはビルの多い都市部に住んでいるため、近所に野菜の直売所はありません。そんなA子さんのために、弊社の野菜販売の小売業が役立ちます。A子さんは熱望していた新鮮な野菜を簡単に購入できるようになり、自分が作る料理にとても満足しています。

サービスの提供によりユーザーの悩みを解決できた様子を、ユーザー主体のストーリーで構成します。新規事業のメリットが伝わります。

将来の展望を描くストーリー

新規事業の将来の展望を描くストーリーです。スタートからゴールまでの展望を、時系列で伝える構成です。将来の展望を描くストーリーは、新規事業のビジョンをわかってもらうことが最も大切です。

どのような進み方をする新規事業なのかがわかるように、丁寧に構成することがポイントです。

新規事業立ち上げ時にストーリーを描くメリット

新規事業立ち上げ時にストーリーを描くのは、主に3つのメリットがあります。これから紹介する3つのメリットをしっかりと把握したうえで、ストーリーを検討しましょう。

なぜこの事業をやるのかを説明できるようになる

なぜこの事業をやるのかは最も伝えたい部分ですが、ストーリー仕立てにすることでアイディアを具体的に説明できます。しかも時系列のストーリーなので、とてもわかりやすくなります。

起承転結でリアリティたっぷりに内容をまとめられるため、受け手側になぜこの事業をやるのかがはっきりと伝わります。

目標を明確化できる

受け手側に新規事業の目標を明確にイメージしてもらえるのも、ストーリーを描くメリットの1つです。ストーリーがないと目標が漠然となりがちで、何を目指す新規事業なのかをいまいち実感できません。

たとえばストーリーを描くことで売り上げ目標のエビデンスを示せるなど、受け手側に新規事業への期待感を自然と高めてもらえます。ストーリーさえ描けば売り上げ目標のエビデンスになると断言はできないものの、エビデンスが何もないのと比べれば現実的な主張が可能です。

モチベーションを保ちやすくなる

ストーリーには人の気持ちを盛り上げる効果がありますので、全体的なモチベーションを保ちやすくなります。新規事業は課題となるハードルが非常に多いため、チーム全体で高いモチベーションを維持できないとハードルを超えられません。

ストーリーがあると新規事業に勢いがつきやすいですし、情熱をそのままにゴールまで駆け抜けられます。

 

まとめ

新規事業におけるストーリーの重要性と、代表的な5つのストーリーについて紹介しました。私・自社・世の中・ユーザー・将来の展望を主体にした5つのストーリーは、どれも十分な効果を期待できます。

また、ストーリーは、事業を立ち上げる理由の説明、目標の明確化、モチベーションの維持といった主に3つのメリットがあります。もしもこれらが課題の新規事業を担当する際は、この記事を参考にストーリーを練ってみてはいかがでしょうか。

新規事業に魅力的なストーリーをつけることで、周りの人の賛同を得ながらの進行が可能です。

 

 

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この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。

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