新規事業を始める際に、なにから始めたらいいのか分からない、なんて話を聞きます。実は、新規事業の作り方は段階ごとに作っていき、ロジカルな考え方に基づいていくことで、格段に作成しやすくなります。新規事業の作成方法と応用可能なフレームワーク等を解説していきます。
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新規事業は作こうやって作る!効率よく新規事業を作ろう!
顧客・自社の課題探し
新規事業を作る際、まずは世の中の不を探すといいでしょう。不自由、不満など、人間が抱えている悩みを解決するような物はビジネスになります。顧客や自社をよく見てみると、今まで気づかなかった点が見えてくるでしょう。
顧客の不満などを聞き、解決できる案を考えるだけで新規事業に一歩近付きます。
このとき、顧客や自社の人間が無意識に不満を感じているパターンがあります。無意識な不を見逃さないということも、課題探しの一つになるでしょう。
自社アセットの確認
事業で大切なこととして、ヒト、モノ、カネがあります。
自社の人材、資源、資金、スキル、人脈等を全て洗い出し、現在の自社では、どこまでできるのか、何ができるのか、何が足りないのかを考えましょう。
これらを一度書き出し、整理をしましょう。
事業モデルの確認
自社アセットを確認したら、次に事業モデルの確認をします。
世の中の成功した事業は既存の物の組み合わせであることが多いです。世の中にある事業モデルを知らないと、自身の世界を広げることができず、アイディアが偏ってしまいます。
全くの異業種の事業モデルも確認し、参考にするといいでしょう。
市場環境の確認
新規事業を起こす際に、必ずしなければならないことは、市場調査です。
自身で良いと思ったアイディアも、社会的に需要がなかったり、関心の無いことであった場合、成功確率が下がってしまいます。
新規事業の成功確率を上げるためには市場調査をし、世の中が関心のあることなのか、同じことをしている他社があるのか、今後伸びる見込みがあるのか、などのチェックをすることが必要です。
さらにポイントとして、やりたいことではなく必要とされていることなのかを特にチェックしましょう。
市場調査の仕方で、新規事業の成功確率に影響が出るので、入念に調査した方がいいでしょう。
事業計画へ落とし込み
練り上げた新規事業の計画を、事業計画に落とし込みます。
この新規事業が、なぜ利益になり、どの程度の人数で、必要経費はどのくらいなのか、といったことを具体的に書く必要があります。
社内稟議を通過することも重要になってくるため、完成度の高い事業計画で、伝わりやすい構成がいいでしょう。自身でも、改善する部分や、付け足した方がいいと思う部分に気づくことができます。
大解剖!新規事業に重要なフレームワーク9種を徹底解説!これであなたもアイデアマンに
早速、実際に使えるフレームワークを全9種、大解剖していきましょう。新たな角度から新規事業の見直しをかけることで改善点が洗い出され、より洗練されたアイデアに鍛えなおしましょう!
現状分析&市場調査
新規事業の場合、基本的に今まで自社で業務として行っていなかった案件となります。
成功するかどうか分からない事業であるため、現在の自社での予算、リスク分析、ノウハウ、人材、人脈などの現状分析をし、立ち位置を明確にしておく必要があります。同時に、これから進めていく新規事業に関連する情報をリサーチする必要があります。その際に、フレームワークが役に立つでしょう。
新規事業を作る際に、使うことのできるフレームワークを3つご紹介します。
3C分析
3C分析とは、Customer(市場、顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字をとった環境分析です。
Customer(市場、顧客)は、顧客のニーズや市場の動向についての分析です。
Competitor(競合)は、競合他社の規模やシェアなどの分析です。
Company(自社)は、自社の強みや立ち位置などの分析です。
市場、競合、自社の3つの分析をすることで、どの立ち位置なら成功しやすいかということが見えてきます。
スポーツジムの例ですと、本格的な鍛え方がしたいゴールドジムと、忙しい方向けに24時間営業をし、比較的安価にしているエニタイムフィットネスでは、同じスポーツジムでもターゲットの顧客層が違います。
このように、3C分析をすることで、利益の出やすい層が見えてきます。
4P分析
4P分析とは、Product(商品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進)の頭文字をとった分析です。
どの商品を、どの価格で、どの経路で、どのように広告し販売するのかという、各部分で連動しているかをチェックする分析です。
4P分析をすることで、どの部分が欠けているのか理解することができます。
顧客だけではなく、自社の視点での考察も重要になります。
VRIO分析
VRIO分析とは、value(経済価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organizasion(組織)の4つの分析です。この4つの分析を一つずつチェックしていきます。例えば、新規事業の内容をVRIO分析に当てはめていきます。経済価値があるかどうかを考えて、無かった場合、競争優位性において劣位ということになります。
このように1つずつ比べていき、足りないもの、強みとなっているものを確認します。
SWOT分析
SWOT分析とは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの観点から分析していくフレームワークです。SWOT分析の4つをカテゴリー分けをすると、強みと弱みは内部環境になり機会と脅威は外部環境になります。
有効な活用方法としましては、組み合わせる方法です。例として、強みと機会を合わせて、新規事業に強みがある場合、機会を活かすための方法を考えます。このように、状況に合わせて組み合わせを見ていくことで、必要なことが見えてきます。
事業企画
事業の企画の作成をする際も、利用できるフレームワークがあります。事業の企画をするにあたり、必要な項目に当てはめながらチェックすることで、新規事業がどの立ち位置で、どのようなターゲットなのかを明確にすることが出来ます。
今回は、事業企画に使えるフレームワークを3つご紹介します。
MVV分析
MVV分析とは、ミッション、ビジョン、バリューの3つのことです。この3つは、事業を立ち上げるにあたって、方向を示すものになります。
ミッションとは、使命のことです。事業にどんな使命があるのかを明確にします。
ビジョンとは、ミッションを達成するための計画のことです。使命となることを達成するためにはプロセスと戦略が必要になります。戦略を練ることではじめて、事業の中身が出来たと言っていいでしょう。
バリューとは、価値観のことです。事業を伸ばしていくために、使命に対して戦略を練り、チームでの仕事の際、価値観の共有は事業を進めて行くにあたり、非常に重要になります。
ビジネスモデルキャンバス
ビジネスモデルキャンバスとは、新規事業などを共通認識するために、構造を可視化するフレームワークです。
パートナー、主要活動、リソース、価値提案、顧客との関係、チャネル、顧客セグメント、コスト構造、収益の流れ、の9項目からなるシートを埋めていきます。
シートを埋めて、組み合わせながら事業をより精度の高いものにしていきます。
6W3Hの作成
6W3Hとは、なぜ(Why)、何を(What)、誰が(Who)、誰と、誰に(With Whom)、いつ(When)、どこで(Where)、どのように(How)、いくら(How much)、どれだけ(How many)のことです。
6W3Hを事業に当てはめて、具体的な計画を作成することで、優先順位などが見えてきます。スムーズな新規事業計画をする際は、6W3Hを一度書き出してみることをオススメします。
サービス企画
新規事業を提供する際に、やみくもにやることは得策とは言えません。マーケティング理論に基づくことで、業績を着実に上げていくことができます。
どの事業でも、使用できるフレームワークを3つご紹介します。
ペルソナ設計
ペルソナ設計とは、ターゲットとなる人物プロフィールを仮想で作成するマーケティング手法です。年齢、性別、趣味、学歴、職業、年収、家族構成、性格などの要素を全て作成し、ターゲットを明確にします。
例として、同じ40代でも独身や子供が二人いる人など、実際には全く異なるので、ターゲットの明確化をするペルソナ設計はチームでの共有にも非常に役に立ちます。
カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーとは、ペルソナ(人物像)がどのような流れでサービスを購入、利用するかの行動を可視化したものを言います。
普段、なにげなく生活していても情報が溢れる現代社会。そんな中で、なんとなくでマーケティング戦略を練ることは無謀だと言えます。カスタマージャー二―マップを作成することで、ターゲットとなるペルソナが、どうやって商品に行きつき、どの手段で購入したのかを一つ一つ細分化して見ていくことで、事業が上手くいきやすくなります。
WBS設計
WBSとは、Work(作業)、Brekdown(分解)、Structure(構造化)のことを言い、事業を細分化し、構造化することを言います。
細分化し、構造化することは、業務の漏れやスケジュールの作成に非常に役立ちます。
大きな部分から作成し、分野ごとに細分化をし、やろうとしていることがどの分野になるのかを理解することで、効率的な業務をすることが出来ます。
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まとめ
新規事業は、立ち上げから軌道に乗るまで簡単ではありません。ですが、マーケティング理論に基づいていくことで、効率的に改善点などが見つかり、成功確率が上がります。
今回ご紹介した作成方法、フレームワークを積極利用し、最短で事業の成功に導いてください。
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この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。