新規事業開発を手がける際には、外部コンサルを有効活用する方法があります。新規事業開発は先の読めない部分が多々あり、難易度が決して低くありません。自社だけで新規事業開発を押し通した結果、失敗の道をたどってしまうのはよくあることです。
そんなときに経験豊かな外部のコンサルタントの活用はおすすめです。
今回は外部コンサルタントに依頼するメリットと注意点をご紹介!
新規事業開発に外部コンサルは必要?
優秀な人材がいないことやビジネスモデルを具現化できないことなどが、新規事業開発でよくある課題です。ただ、これらの課題があるとわかっていても、新規事業開発にを着手しないわけにもいきません。なぜなら現代は世の中の移り変わりが非常に早く、リリースした商品・サービスが短命で終わってしまうことが日常茶飯事だからです。
安穏とはしていられない厳しい状況に企業は置かれているので、外部コンサルに助けを求めるのも正解の1つです。外部コンサルに依頼して新規事業開発を成功させている企業は一定数あります。新規事業開発で1度は検討すべきなのが、外部コンサルへの依頼です。
新規事業におけるコンサルとは?
クライアントが直面している課題に向き合い、アドバイスやコーチングをするのが新規事業におけるコンサルの役割です。
世の中には、新規事業に特化した専門のコンサルが存在します。専門なので、新規事業に関するノウハウやアイデアを豊富に持ち合わせています。蓄積されたノウハウやアイデアをベースにし、新規事業に取り組むクライアントの課題を速やかにクリアします。それがコンサルに与えられた仕事です。
新規事業でコンサルを活用するメリット
企業が新規事業の際にコンサルを活用するのは、主に3つのメリットがあるからです。期待できる3つのメリットについて詳しく解説します。
専門家の知見を得られる
コンサルの活用には、専門家の知見を得られるメリットがあります。コンサルは、特定のジャンルに特化した専門家に他なりません。特定のジャンルに精通した専門家の意見は、新規事業を進める上で非常に重要です。
自社だけで検討を進めるのはどうしても限界があります。新規事業に適した人材がいなければ、なかなか上手くいきません。専門家であるコンサルのサポートを受けて今までにない知見を得ることで、新規事業がスムーズに進みます。
また、外部のコンサルには俯瞰的な視点を見込めるので、自社の状況を冷静に分析してもらうことにも期待できます。それは自社の不足している部分を効果的に補完することにもつながります。たとえば営業・企画・Web・顧客対応などのどれかが弱点だった場合、コンサルを受けることで補完できます。
「社内で指導し合えば事足りるのでは」という意見もありますが、社内だとどうしても人間関係のしがらみによる摩擦が生じやすいです。それならいっそのこと利害関係が一切ない、外部のコンサルを活用するのが得策です。
スケジュール通り進む
新規事業を成功させる要因の1つがスピードである以上、スケジュール通りスムーズに進行させることは非常に重要です。自社のみで新規事業に取り組んだ場合、どうしても鈍化しがちです。たとえばアイディアを出すための情報収集に手間取ってしまったりなど、遅々として進まないことが珍しくありません。
創業年数が長くて実績豊富な新規事業のコンサルなら、それまでのノウハウとネットワークを武器にしたロスのないサポートが可能です。あれこれと手間取り余計な時間を費やしてしまう心配はありません。
新規事業をスケジュール通りスムーズに進行できれば、同業他社に対して先手を取れる可能性が高くなります。それは新規事業の成功に大きく影響するファクターなので、コンサルを活用するメリットは大きいです。
業務を一通り学べる
コンサルを活用すれば、新規事業に関する業務を一通り学べます。コンサルは専門家なので、自社にはないさまざまなノウハウやアイデアを駆使して新規事業を成功へと導きます。
その業務を間近で一通り見ることで、新規事業についてじっくりと学べます。
新規事業を取り組む時常にコンサルに任せる考え方もありますが、業務を学べんでいけばいずれはコンサルに任せることなく自社で取り組めるようになります。自社で新規事業をできるようになることが最終的な目標です。業務を一通り学ぶのが自社の成長の糧になりますので、将来を見すえてコンサルを活用する考え方もありです。
新規事業でコンサルを活用する際の注意点
新規事業でコンサルを活用するのは有効的ですが、懸念材料が何もないわけではありません。活用する際の注意点があるので、注意点を意識しながらコンサルとの連携を図っていきましょう。
開発との連携が取れているか
新規事業のスタートは開発フェーズだけに、コンサルとの連携が上手に取れないと出鼻をくじかれることになりかねません。開発との連携が不十分な状態では、魅力的な商品やサービスの開発は不可能です。
コンサルによっては、独自のメソッドで開発をサポートするケースもあります。開発の指針があらかじめ定められているなど、開発段階に強い新規事業のコンサルが該当します。連携が上手くいけば問題ないですが、そうならないこともあります。
開発とコンサルの意向が噛み合わなければ、開発に手間取るのは火を見るよりも明らかです。開発とコンサルの相性は実際にやってみないとわからない面もありますが、連携が取れているかどうかを十分注視しつつ新規事業を進める必要があります。
グロース戦略が現実的か
企業が営利目的で存在する以上常に利益を追求するのは当然ですが、利益至上主義で非現実的なグロース戦略を進めるのは間違っています。たとえば「何となく儲けになりそう」「トレンドに乗って利益を出したい」などの理由で、非現実的なグロース戦略のコンサルを受け入れるのは危険です。
そうしたコンサルを受け入れた場合、短期的な利益は出るかもしれません。ですが、グロース戦略が現実的ではないため、自社の成長を止めてしまうデメリットがあります。利益を出すのは良いことですが、グロース戦略に無理がある場合は長い目で見るとマイナスです。
成長を目指して上を向くのは良いことですが、まずは自社の経営状態を冷静に分析し、現実的なグロース戦略を立てる必要があります。飛び込んでいくマーケットを慎重に選び、右肩上がりで成長を見込めるようなグロース戦略でなければいけません。コンサルの提案するグロース戦略が現実的かどうか、十分精査したうえで結論を出すように注意しましょう。
すべてをコンサル任せにしない
新規事業でコンサルを活用するのは効果的ですが、その反面すべてをコンサル任せにしてしまうのはおすすめできません。なぜなら新規事業は、コンサルとしっかり手を取り合わなければ成功しない側面があるからです。
まず、新規事業にどんな気持ちをこめているのかを、コンサルと共有する必要があります。しっかり共有しないといつの間にか新規事業が思わぬ方向へと進み、後から「こんなはずではなかった」と後悔しかねません。
また、自社とコンサルとの役割分担もはっきりさせておくべきです。もしきちんと役割分担せず丸投げにしたら、自社の強みの部分までコンサルに委ねることになります。それでは100%納得のいく新規事業にはなりにくいです。
さらに、コンサルとこまめに情報を共有したりなど、コンサルとは緊密な関係を維持することも新規事業成功の秘訣です。コンサルは非常に頼りになる存在ですが、あくまでも自社が主導する事業の一環だと忘れてはいけません。コンサルだけにすべてを任せないように十分注意する必要があります。
まとめ
新規事業で外部のコンサルを活用することについて、多角的に解説しました。新規事業に取り組むなら、コンサルへの依頼を1度は検討するべきです。なぜなら専門家の知見を得られる、スケジュール通り進められる、業務を学べると、主に3つのメリットがあるからです。
開発との連携・グロース戦略・丸投げにしないなどの注意点には十分留意しつつ、コンサルを上手く活用していきましょう。
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【支援企業】
・トヨタ自動車株式会社
・阪急阪神ホールディングス
・株式会社エイチ・アイ・エス
この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。