CRM（顧客管理システム）とは？
CRM（顧客管理システム）は顧客情報をシステムで一元管理して業務効率化を図るためのツールです。CRM（顧客管理システム）では顧客が購入した商品やサービスなどの情報を管理することで、年代や性別・地域ごとなどに人気のある商品やサービスの傾向についてわかります。
従来であれば個人個人の経験や実力などに頼りながら顧客の傾向などを導き出していましたが、CRM（顧客管理システム）を活用することで従来よりも手間も少なくなり、より正確に情報の把握が可能です。CRM（顧客管理システム）について紹介していきます。
CRM（顧客管理システム）の意味
CRM（顧客管理システム）はCustomer Relationship Managementの頭文字を取ったものですが、CRM（顧客管理システム）は正確にはビジネスで使用するツールのことを意味しているのではありません。
本来はマネジメント手法の1つを指していますが、ツールと同義で使用されていることも多いです。
正確に理解するのであれば、CRM（顧客管理システム）はビジネス手法の1つであり、顧客管理ツールとは別と考えてください。
ツールの基本機能
ツールの基本機能としては顧客が購入した商品やサービスなどのデータを一元管理して、誰が見てもわかりやすいように情報を整理して可視化することです。
人の手では難しい詳細な分析などもツール上でおこなうようになるため、本来であれば人力でおこなっていた部分をツールが代行してくれるので、削減された時間を本来の業務に使えます。
一元管理している顧客情報を元にしてレポート作成などもツール上でおこなうだけでなく、レポートを確認して課題点などが可視化することも可能です。
CRM（顧客管理システム）を選ぶ時のポイント
CRM（顧客管理システム）を選ぶ時のポイントとしては企業などによって、さまざまですが基本的な注目すべきポイントは共通しています。
選ぶ時のポイントについてしっかりと把握しなければ、CRM（顧客管理システム）を導入した後に導入したシステムが適切でないことも珍しくありません。CRM（顧客管理システム）を選ぶ時のポイントについて紹介していきます。
クラウド型/オンプレミス型
CRM（顧客管理システム）は大きく分けるとクラウド型とオンプレミス型の2種類になり、どちらを導入するかは企業で求めている内容次第です。
クラウド型は企業内にサーバーなどの設備を設置せずにインターネットなどを使用して、インターネット上で情報を管理することになります。クラウド型では初期費用が安く抑えられる他にも、インターネットが使用できるデバイスを所有していればどこからでも使用可能です。
オンプレミス型は企業内でサーバーなどを設置して企業内で情報を管理するため、セキュリティ能力の高さやカスタマイズなどにも柔軟に対応できます。しかし、サーバーなどを設置する必要があることから、初期費用がクラウド型と比較して高額になるケースがほとんどです。
企業状況に合わせてクラウド型とオンプレミス型のどちらにするかを選択してください。
パソコン中心/スマホ中心
CRM（顧客管理システム）では社内などでパソコン中心に使用するか営業先などからスマホ中心に使用するかも導入するための基準です。パソコン中心では社内で情報などを入力するので盗難や紛失・情報漏洩などの危険性が低いですが利便性はやや低いといえるでしょう。
一方でスマホであれば営業先などからでも簡単に情報を入力できることから利便性に優れていますが、スマホなどは盗難や紛失のリスクが高く情報漏洩などの危険性も高まります。
ツールの操作性
ツールの操作性が低ければ従業員などが使用することを避けるようになる恐れがあり、従業員の使用率が低くなれば正確な顧客情報を集めることが難しいです。ツールは従業員の業務効率を向上させるために導入されるため、従業員がツールを使用することが負担になってしまえば運用を続けられなくなります。
どれだけ高性能なツールを導入しても操作するために専門的な知識や技術が必要になっていては意味がありません。
導入・運用サポートの充実
CRM（顧客管理システム）を導入・運用していく中でさまざまな不具合が発生することが予測されます。不具合が発生した場合に依頼した企業がどれくらいの導入・運用サポートをしてくれるかも重要です。
CRM（顧客管理システム）は専門的な知識や技術を用いて構築されているため、IT関連の能力がなければ問題点を解決することが難しいです。そういった場合には依頼した企業はどの程度までサポートをしてくれるのか、不具合を修正するためにはどれくらいの費用がかかるかは先に確認してください。
初期導入費用が安い場合には不具合の対処に莫大な費用が発生することもあるため、相談段階でサポートについても聞いておくことがおすすめです。
費用対効果
費用対効果がどれくらいになるかについて先に計算しておけば、企業に必要な能力や機能を持ったCRM（顧客管理システム）を導入することに繋がります。例えば機能が豊富で高性能なCRM（顧客管理システム）を導入すればあらゆる場面に対応できるかもしれません、シンプルな機能でも十分な場合も多いです。
企業がCRM（顧客管理システム）に求めている機能と維持管理費を考慮しながら導入するシステムを決定してください。
会員管理向けCRM（顧客管理システム）のおすすめ
会員管理向けCRM（顧客管理システム）はそれぞれ特徴があり、得意としている分野も異なっています。企業によっては不必要な機能を持っていることもあれば、最低限の機能でピッタリのこともあるでしょう。
大事なのはCRM（顧客管理システム）を複数比較しながら最適なものを探すことであり、使用している最中に合わないと感じた際には変更するのも1つの方法です。会員向けCRM（顧客管理システム）のおすすめについて紹介していきます。
カスタマーリングス
カスタマーリングスは通販事業者向けのCRM（顧客管理システム）になっており、顧客全体の購買履歴などを参考にして顧客情報を可視化して、顧客ごとに最適なDMやメールなどを送ります。
顧客の購入履歴などから興味のある情報を顧客に送るので、顧客も不要なDMやメールが来る煩わしさから解放されるでしょう。
kintone
kintoneではシステム内で簡単にアプリの作成が可能なため業務に適している内容でアプリを作成することが可能です。あらかじめアプリのテンプレートも用意されているので、テンプレートをそのまま使用するだけでも好影響が期待できます。
Fullfree
無料ダウンロードができるので試しにCRM（顧客管理システム）を活用してみたい場合には最初に導入することがおすすめです。
使用方法などに関してもインターネット上で公開しているため、使用方法がわからなくても簡単に調べることができます。クラウド管理で対応できる以外にも強力なバックアップもしていることが特徴です。
まとめ
CRM（顧客管理システム）を導入することでこれまでは個人で管理した顧客情報について一元管理ができます。また、顧客情報をシステム上で分析するため、これまでは気づかなかったような顧客の購入傾向などにも気づけるでしょう。
どのCRM（顧客管理システム）を導入するかは企業ごとの経営方針や事業内容などで異なってくることから、不明な場合は同業者がどのシステムを使用しているかを調べるなどの方法があります。
この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。
