aiアプリが活用されている場面
aiアプリは、日常生活のさまざまな場面で活用されています。たとえば音声の文字起こし、各評価、画像認識、感情解析などです。aiアプリはすでに人の生活に大きな影響を与えているといえます。どう活用されているのかを紹介します。
音声を文字に起こす
インタビューや対談を書き起こす時など、音声を文字にするためにaiアプリが活用されています。一昔前は精度がそれほど高くありませんでしたが、今は飛躍的に向上しています。なぜならディープラーニングを駆使することで、aiアプリが学習しているからです。
音声の文字起こしは、コールセンターの対応にも導入されています。顧客の電話越しの声であっても、aiアプリは音声を文字に正確に起こします。aiアプリの導入により、業務の効率化と人件費の削減が実現しました。
各項目の評価
例えば採用業務で新卒者を選考する際に、aiアプリが使用されています。使用されているのはエントリーシートで、各項目を正確かつスピーディーに評価するのが特徴です。aiアプリが評価するので、採用担当者の主観は反映されません。つまり、エントリーシートの評価基準が完全に統一されます。加えて採用業務の負担も軽減されるとあり、ソフトバンクなどの大手企業で次々と導入が進んでいます。
画像の認識
aiアプリは、画像の認識に強いソフトウェアです。販売店がファッションアイテムのバーチャル試着のために導入したり、製造工場が検品の工程で導入するなど、業界を問わず幅広く活用されています。特に製造工場での検品は、これまでベテランのスタッフが目視によっておこなっていました。aiアプリを導入することで、人の作業負担の大幅な軽減に成功しています。
人の感情を解析する
今までは難しいとされてきた人の感情の解析ですが、今のaiアプリは少しずつ解析ができるように進化しています。例えば人が入力した文章から感情を解析し、カスタマー対応に役立てるケースが散見されるようになりました。これにより緊急性の高い案件は社内で早急に共有されるため、他の案件よりも優先的に対処できます。大きなクレームになる前に対処することで、クレーム対応の負担が軽くなりました。
aiアプリ開発までの流れ
aiアプリ開発はやみくもにおこなわれるのではなく、計画的におこなわれるのが一般的です。まず必要性の検討から始まり、次にかけられる予算を決定します。その後にシステムを設計する流れです。大まかな流れがどうなっているのかを解説します。
aiアプリの必要性を検討する
aiアプリはトレンドのテクノロジーなので最初から必要だという先入観を持たれやすいですが、その考え方は改めなければいけません。いかにaiアプリといえども万能ではないので、まず必要性を検討することが大事です。つまり、aiアプリを開発する明確な目的が必要不可欠です。
明確な目的を定めるには、課題と向き合うことが重要です。その課題がaiアプリによってどう解決されるのかを想定できれば、開発が失敗に終わる可能性は極めて低くなります。また、aiアプリが必要だと社内で意思統一が図れたら、どう運用していくのかも想定しておくと安心です。最初の段階で考えておくのが、転ばぬ先の杖だといえるでしょう。
aiアプリにかけられる予算を決める
aiアプリ開発にどの程度お金をかけられるのか、予算を決定することは非常に大切です。いくらaiアプリに大きな魅力を感じていても、お金を際限なくかけられるわけではないはずです。使用できるお金には限りがありますので、予算を決定する際は頭を冷やして冷静にならないといけません。
ただ、aiアプリ開発はまだ新しいジャンルなので、相場がはっきりしていません。しかも開発会社によって得意ジャンルが異なるため、相場の比較がより難しいです。目的を達成できる見込みかつ損をしない予算を決定するのが、開発後に後悔しないためのコツです。
aiアプリのシステムを設計する
開発会社にaiアプリ開発を依頼したら、まずはシステムの設計からです。要件定義に始まり、必要となるものの構築から始めます。それが終わったらレイアウトやインターフェースなど、継続運用の方法について設計します。
システム設計で注意したいのは、最初の想定目標にしっかりピントを合わせることです。ピントがずれて開発の最中にaiアプリにさせることを増やそうとすれば、振り出しに戻って再検討しないといけません。つまり、要件定義で失敗しないことがポイントです。
aiアプリを開発する場合の手順
aiアプリの開発は、いくつかの手順に沿って進めるのがポピュラーです。まずaiアプリに大事なのはデータなので、データ収集が最初のステップです。次に機械学習を実施し、納得いくまでブラッシュアップを繰り返します。手順の詳細は以下の通りです。
データ収集
aiアプリが処理のアルゴリズムを強くするには、膨大な量の高品質データが欠かせません。
データ収集が不十分では、高性能のaiアプリを見込めないでしょう。データ収集がaiアプリの処理の精度を大きく左右しますので、開発の際に全力を注ぐ必要があります。
モデルの設計と機械学習の実施
機械学習の実施において重要となるのが、どのような解釈と分析をするかのモデルです。一言にモデルといってもさまざまで、どんなaiアプリを開発したいかで適切なモデルは変わります。どのモデルでもOKというわけではありません。適切なモデル設計かつ質の高い機械学習の実施が、aiアプリの開発には要求されます。
満足できる品質までブラッシュアップ
aiアプリの開発は機械学習が終わったら完成のように思われがちですが、実際はそうではありません。たとえ機械学習が終わっても、aiアプリが目標に到達していなければまだ不十分です。満足できる品質まで、ブラッシュアップを繰り返す必要があります。安定して満足のいく結果を出せるようになったらようやく完成です。
aiアプリの開発費用はケースバイケース
気になるaiアプリの開発費用ですが、実際はケースバイケースです。各企業で導入が進んでいるチャットボットアプリの開発費用は約100万円からですが、それ以外の機能に約1億円以上投じられているケースもあります。
なぜ開発費用にこれほどまでの差が生じるのかといえば、エンジニアの人件費や開発に要する期間が、aiアプリによって大きく異なるからです。aiアプリの開発費用は、一概には論じられないといえるでしょう。
aiアプリ開発における2つの注意点
aiアプリ開発には、主に2つの注意点があります。それはエンジニアの力量が品質を大きく左右することと、費用が膨らんでしまいやすいことです。どちらも看過できないことなので、十分注意して開発に臨みましょう。
エンジニアの力量が品質を左右する
一言にエンジニアといっても玉石混交で実力にばらつきがあるので、開発を依頼する前は力量を正確に見極めなければいけません。どんな開発実績があるのか、キャリアはどれぐらいなのかをもとに力量を判断しましょう。
エンジニアの力量が不十分だった場合、他と比べて見劣りするaiアプリが完成してしまいかねません。また、aiアプリは技術の進歩が目覚ましいため、トレンドに強い最前線のエンジニアに依頼するのがおすすめです。
やや多めに予算を確保しておく
求める品質にもよりますが、aiアプリの開発には短くても半年はかかります。場合によっては1年を超える開発期間に及ぶこともあるので、やや多めに予算を確保しておくのが無難です。資金がショートしたことを理由に開発が頓挫するのは目も当てられない悲劇なので、開発前に十分な予算を確保しておきましょう。
まとめ
日常生活でよく使用されるようになったaiアプリがどのように開発されているのか、開発までの流れ・手順・注意点を中心にそれぞれ紹介しました。aiアプリが完成するまではそれなりの期間を要するため、できる限り計画的に開発しないといけません。十分な予算を用意し、信頼できるエンジニアや開発会社に依頼しましょう。
この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。