【ビッグデータ活用】データ収集方法や収集元、外部データの調達などプロセスを包括的に解説!

【ビッグデータ活用】データ収集方法や収集元、外部データの調達などプロセスを包括的に解説!

データの種類

データの種類には大きく分けて定量データと定性データの2つに分類されますが、それぞれ異なった特徴を持っているためデータ収集方法に関しても異なります。

定量データと定性データについて紹介していきます。

定量データ

定量データは、数値で表される量的なデータです。これらは、量を測定することができ、算術演算が適用できます。例えば、身長、体重、年齢、気温、所得などが挙げられます。定量データは、連続的な値を取ることもあります(例:身長)が、離散的な値を取ることもあります(例:家族の人数)。

定性データ

一方、定性データは、数値では表されない質的なデータです。これらは、属性や特性を表すことができますが、数値的な値はありません。例えば、性別、民族、職業、好き嫌いなどが挙げられます。定性データは、基本的にはカテゴリーの集まりであり、数値的な意味を持つことはありません。

定性データは収集することが難しいですが、定量データではわからない顧客の深層心理なども把握することが可能です。

データ収集の方法


データ収集の方法も定量データと定性データによって異なるため、有効なデータ収集をしたいのであればデータ収集方法についても理解が必要です。

データ収集の方法について紹介していきます。

定量データの収集方法

定量データの収集方法としては購買履歴や行動履歴などから集めることができるため、サイト上などから比較的簡単に収集が可能です。

ただし、定量データを収集するに当たっては収集する目的について明確することが求められ、収集する目的が明確できなければ不必要なデータまで収集するので注意してください。

定性データの収集方法

定性データの収集方法としてはサイト内から問い合わせされた内容やSNS投稿などから取集することが可能です。
定量データとは違い数値化することができませんが、数値からでは推し量ることができないデータを得ることができることが大きなメリットといえます。

データ分析の方法


データ分析の方法はさまざまですが、どれを使用するかによってもデータ収集の効率などが異なってくるのでデータ分析の方法について理解することは大切です。

データ分析の方法について紹介してくので、どの方法を選択するかを決定する際に参考にしてください。

表計算ソフトによる管理

表計算ソフトによる管理は、Excelなどの表計算ソフトを使ってデータを整理し、集計する方法です。この方法では、データの取り込み、整形、集計、グラフ化などを行うことができます。表計算ソフトは、データ量が比較的少ない場合や、簡単なデータ分析に適しています。

顧客管理システムを使う

顧客管理システムを使う方法は、営業やマーケティングなどで顧客情報を管理し、分析するために使われます。顧客の属性や購入履歴などをデータベースに格納し、分析することで、顧客の嗜好や傾向を把握し、適切な営業戦略を立てることができます。

関連記事CRM(顧客管理システム)の開発手順・注意点を紹介

営業支援システムを使う

営業支援システムを使う方法は、営業活動を支援するためのシステムです。このシステムでは、営業担当者がクライアント情報、営業計画、アポイントメント、営業レポートなどを管理し、分析することができます。営業支援システムは、営業活動の効率性を高めるために重要なツールとなります。

データ分析の種類


データ分析の種類には大きく分けて4種類挙げられますが、得意としている分野が異なるので求めているデータに合わせてデータ分析を使い分けることが必要です。

データ分析の種類について紹介していきます。

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析は、顧客や市場を、特定の属性や特徴に基づいて複数のグループに分け、それぞれのグループの特徴を分析する手法です。セグメンテーション分析により、市場の構造を理解し、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

バスケット分析

バスケット分析は、商品を購入した顧客の購買履歴を分析し、商品の組み合わせを特定する手法です。バスケット分析により、一緒に購入される商品を特定し、商品陳列の最適化やクロスセル、アップセル戦略の立案ができます。

RFM分析

RFM分析は、顧客の購買履歴から、Recency(最近の購入)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の3つの指標を用いて、顧客の価値を評価する手法です。RFM分析により、顧客を優良顧客、中間顧客、潜在顧客、離反顧客などに分類し、それぞれに合った施策を実行することができます。

デシル分析

デシル分析は、データを10等分し、上位10%、20%、30%などのグループに分けて分析する手法です。デシル分析により、顧客や商品などをランキングし、優良顧客やヒット商品の特徴を把握することができます。また、顧客のセグメンテーションや価格設定の参考となります。

データの活用方法

データ収集しただけでは業務などには活用することが難しいため、データの活用方法を理解することも重要です。

データの活用方法についても紹介していきます。

クロスセル・アップセルを狙う

クロスセル・アップセルを狙う方法は、既存の顧客が購入した商品やサービスに関連する商品やサービスを提供することで、売上や利益を増やす手法です。データを活用することで、顧客がどのような商品やサービスを購入する傾向があるかを把握し、それに基づいてターゲット商品を提供することができます。

*クロスセルとはクロスセルとはある商品の購入を検討している顧客に対し、別の商品もセットもしくは単体で購入してもらうためのセールス手法になります。
*アップセルとは顧客の単価を向上させるための営業手法の一つである。

行動データの活用

行動データの活用は、ウェブサイトやアプリなどでユーザーが行った行動データを分析し、ユーザーの嗜好や行動パターンを把握する手法です。行動データの分析により、ユーザーの興味や嗜好に合わせた情報やサービスを提供することができます。また、顧客の行動に基づいてターゲティング広告を配信することも可能です。

データドリブンを実現させる

データドリブンを実現させる方法は、意思決定にデータを活用し、意思決定の質を高める手法です。データドリブンのアプローチでは、データを収集し、分析し、それに基づいて戦略や施策を立案することが重要です。データドリブンを実現するためには、データ分析能力やデータベースシステムの構築など、多くの要素が必要となります。ただし、データドリブンを実現することで、正確な情報に基づいた意思決定が可能となり、企業の競争力を向上させることができます。

ビッグデータの導入事例

ビッグデータとはその名前の通り大きなデータのことであり、事業に役立てることができれば、これまで以上に業務効率化などを図ることが可能です。

ビッグデータは現在でも企業などで導入されていて、一定の成果を上げていることもあってこれからさらに需要が高まっていくと予測されています。

ビッグデータの活用事例について紹介していきます。

日立造船・経営情報の可視化

日立造船は、ビッグデータの導入により、経営情報を可視化し、迅速な意思決定を可能にしました。従来は、各部署が保有する情報が分散しており、情報の収集や分析に時間がかかっていましたが、ビッグデータの導入により、統合的な経営情報をリアルタイムで把握することができるようになりました。

福岡県糟屋郡篠栗町:人口推移の分析

福岡県糟屋郡篠栗町では、ビッグデータを用いて人口推移の分析を行い、人口減少に対応する施策を立案しました。分析には、国勢調査や行政データなど、多様なデータを活用しました。分析結果に基づいて、高齢者支援施策や移住者支援施策など、様々な施策が実施されています。

無印良品:新規出店による既存店舗への影響予測

無印良品は、新規出店による既存店舗への影響予測を目的に、ビッグデータの導入を行いました。従来は、出店計画に関する情報は店長の経験や勘に基づいて判断されていましたが、ビッグデータの分析により、正確な予測を行うことができるようになりました。分析には、人口動態や消費行動などのデータを活用し、出店場所や商品ラインナップなどを最適化することで、売上増につなげています。

まとめ

データには大きく分けて定量データと定性データの2種類がありますが、どちらのデータも分析をして業務効率化や従業員負担軽減のためには必要不可欠です。

ビッグデータなどは既に現場レベルで導入されていることもあり、これからさらにビッグデータを導入する企業は増えていくと予測されています。

データ収集はすべてのデータを扱う際の根本的な部分になるため理解しておくことをおすすめします。

この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。

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