「メタバースの開発に興味があるけど、どんな技術と人材が必要なのだろう」
「メタバース開発の相談に乗ってくれる会社を探したいな」
そんな疑問と悩みをお持ちではないですか?
そこで、この記事では、メタバースの開発に必要な技術と人材、さらには開発会社を選ぶポイントも紹介します。ぜひ最後までお読みください。
メタバースとは
ここではメタバースの概要と、VRとメタバースの違いの2つを紹介します。
メタバースの概要
メタバースとは、英語の「メタ(超越した)」と「ユニバース(宇宙、世界)」を融合させた造語をいいます。
インターネット上に構築された仮想空間であり、ユーザーはアバターとしてメタバース内に参加することで、コンサート鑑賞といった娯楽を楽しんだり、デジタルアートを購入したりといった社会活動や経済活動などができるようになります。
VRとメタバースの違い
VR(仮想現実)とメタバースの違いは、VRは基本的に1人の体験空間である一方、メタバースは、仮想空間の中でほかのユーザーと双方向のコミュニケーションが可能といった点です。
メタバース開発に必要な技術とは
ここでは、メタバース開発に必要な技術として、
VR、ARの技術
AI(人工知能)の技術
3次元環境のモデリング技術
エッジコンピューティングの技術
5G技術
の5つを紹介します。
VR、ARの技術
AR(拡張現実)やVR無しでは、メタバース開発は実現できません。ユーザーの没入型体験がメタバースの核となるためです。
VRは、ユーザーを仮想空間に連れていくものであり、ARは、現実空間の視覚に情報を付加して拡張するもので、どちらもヘッドセットやARグラスといった専用の機器が必要になります。
VRとARは、ユーザーがメタバースに入り込むために必要なツールといえます。
AI(人工知能)の技術
メタバースの裏方で働いているのがAIです。AIによって、自然言語処理や自動翻訳、リアルなアバターの作成、仮想空間での五感の再現などが可能になります。さらには、メタバースの規模が大きくなるほど、AIによる支援や自動化などの維持管理が必須となってきます。
メタバースが成長するにつれて、AIの需要は増えていくことでしょう。
3次元環境のモデリング技術
3次元環境のモデリング技術は、ユーザーに没入型体験をもたらすメタバースには必須です。3次元環境のモデリング技術を活用することで、現実世界に限りなく近く見せる仮想空間を作ることができます。
メタバースにとって、3次元環境のモデリング技術は根幹といえます。
エッジコンピューティングの技術
サーバーを分散配置して処理速度を高めるエッジコンピューティングの技術は、ユーザーに、より高いクオリティの没入型体験をもたらします。世界中の人が同時に仮想空間に接続する場合、数が多いほど処理速度が遅くなるクラウドコンピューティングでは、サーバーに負荷がかかりシステム維持も困難です。
しかし、エッジコンピューティングの技術がその困難を解決し、よりスムーズな没入型体験を手助けします。
5G技術
リアルな仮想空間を提供するメタバースには、膨大なデータを転送するための高速な通信技術が求められます。そこで、高速なデータ転送の実現に必要なのが、現状の4G/LTEに替わる最新の通信技術である5G技術です。
5Gには、
高速大容量データ転送
低遅延
多数同時接続
などの特徴があります。5G技術を活用することで、ユーザーの没入型体験がより快適になるでしょう。
メタバース開発に必要な人材とは
ここでは、メタバース開発に必要な人材として、
エンジニア
デザイナー
イラストレーター
3Dモデラー
の4つを紹介します。
エンジニア
エンジニアとして、
メタバース用アプリの開発エンジニア
仮想空間の設計・開発エンジニア
メタバースプラットフォームの設計・開発・運用エンジニア
の3つを紹介します。
なお、メタバースエンジニアには、
Unity
Unreal Engine
といったゲーム制作ソフトでの開発スキルや、
C++
Java
Python
などのプログラミング言語での開発スキルが求められます。
仮想空間の設計・開発エンジニア
メタバース用アプリの各種機能の設計や開発を担当するエンジニアです。メタバースの業界は、スマートフォンアプリの開発にも力を入れており、バーチャルライブ配信アプリの開発などを行います。
メタバース用アプリの開発エンジニア
メタバースプラットフォームのサーバー側の設計や開発を担当するエンジニアです。メタバースへの同時接続者数が増えるとサーバーに負荷がかかるため、サーバー設計や開発、維持は非常に重要になります。
メタバースプラットフォームの設計・開発・運用エンジニア
メタバースは、アバターを通してコミュニケーションを取ったり、遊んだりするのがメインとなるゲームです。
そのため、ゲーム開発エンジニアがメタバースプラットフォームの設計や開発、運用を担当します。
その他、採用技術の選定などが仕事内容に挙げられます。
デザイナー
メタバースのUI/UXの設計・デザインなどを担当するのがデザイナーです。
Unityでの開発やUIの組み込み経験、illustratorやPhotoshopなどのデザインソフトを使用した実務経験といったスキルが求められます。
仕事内容としては、
メタバースプラットフォームのUI/UXの設計やデザイン
Unityでのレイアウトデータの作成
Photoshopやillustratorを使用したUI素材の作成
などが挙げられます。
イラストレーター
アバターの外観や衣装のデザインなどを担当するのがイラストレーターです。
イラスト制作やPhotoshopなどを使用した実務経験といったスキルが求められます。
仕事内容としては、
アバターの外観や衣装のデザイン
メタバースプロジェクト関連のイラスト制作
イラストクオリティの管理
などが挙げられます。
3Dモデラー
アバターのモデリングやボーンの設定などを担当するのが3Dモデラーです。
Mayaなどの3DCG制作ソフトを使用した実務経験やUnityでの開発経験といったスキルが求められます。
仕事内容としては、
アバターのモデリングやボーンの設定
背景・プロップのモデリングおよびテクスチャ作成
各種3Dアセット
などが挙げられます。
開発会社を選ぶポイントを紹介
ここでは、開発会社を選ぶポイントとして、
開発実績が豊富か
専門性の高いエンジニアが在籍しているか
希望する納期に対応してくれるか
の3つを紹介します。
開発実績が豊富か
開発実績が豊富かどうかは必ずチェックした方が良いでしょう。多くの開発会社はホームページ上で、今まで開発したシステムの事例を紹介しています。
自社の開発ニーズに求める実績がある会社を選べば、よりイメージに近いシステムの開発が期待できますし、要望を伝えた際に自社視点だけでは見えなかった点までアドバイスを貰える可能性もあります。
専門性の高いエンジニアが在籍しているか
開発を依頼する上で、専門性は欠かすことができない要素です。
専門性の高いエンジニアが在籍していない会社を選んだ場合、結果的に自社の開発ニーズに満たないものが納品され、費用と時間が無駄になります。開発会社のホームページ上で専門資格保有を公開している会社も多いので、チェックしておきましょう。
希望する納期に対応してくれるか
実績が豊富で専門性の高いエンジニアが在籍している開発会社であって、希望する納期に対応できなければ開発を任せることはできません。見極めるポイントとして、開発会社の口コミがあれば参考に見ておく他、インターネット上の情報だけでは判断できない場合、実際に問い合わせてみることが一番確実です。
問い合わせた結果、信頼できる開発会社と判断できれば、安心して任せることができるでしょう。
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まとめ
ここまで、メタバースの開発に必要な技術と人材、開発会社を選ぶポイントまで紹介してきました。
メタバースを支える技術は日々進化し、今後もその規模がさらに増大することが予想されます。メタバースの開発を支える人材への需要もますます高まっていくことでしょう。
今回の内容をもとにメタバースの開発を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。