ai開発にはいくらかかるのか?工程別の費用相場や注意点について紹介!

ai開発にはいくらかかるのか?工程別の費用相場や注意点について紹介!

一言にaiといっても、実はいろいろな種類があります。aiは人工知能のことですが、それは全体の総称で細かく枝分かれしています。例えば単純な事務処理のように定型化された処理に強いaiは、一般的にRPAと称されます。一方で人が話す言葉を正確に理解して違和感のない会話を成立するaiは、コグニティブコンピューティングシステムと称されたりなどです。

aiというワードは老若男女を問わずかなり浸透してきましたが、そこから枝分かれした細かい名称まではまだあまり知られていません。こうした現状から、aiの活用はまだ広まり始めたばかりだとわかります。つまり、今は企業などがaiの可能性を探っている段階です。人の暮らしに役立つaiの活用方法を、試行錯誤しながら見つけようとしています。

 

ai開発費用を算出するには

人の暮らしに役立つaiを新たに開発するには、決して安くない費用がかかります。なぜならaiはまだ発展途上のテクノロジーなので、未知数の部分が大きいからです。

開発費用の大まかな内訳は、コンサルティング・実現性の検証・モックアップ作成・本運用のための開発に分類されます。どの工程でも相応の費用がかかるので、総額はどうしてもまとまった額になります。開発途中で費用が追加されるケースもめずらしくないですし、ai開発には多額の費用を要すると認識しておきましょう。

 

工程別のai開発費用の相場

それではai開発の工程別に、いくら費用がかかるのかの相場を紹介します。開発の工程は主に5つの段階があります。完成までは紆余曲折あるのが普通で、その都度費用もかかります。だいたいの相場は以下に挙げる通りです。

プロジェクトの方針を決定する

最初はai開発プロジェクトの方針を決定します。自社にai開発のノウハウがない場合は、専門のai開発会社にコンサルティングを依頼するのが一般的です。会社が抱えている問題や課題を見つけて整理したり、ai開発の指針となる要件定義書の作成などを支援してくれます。ai開発プロジェクトを成功させるための屋台骨作りに協力してくれます。コンサルティングの費用相場は高くても200万円以下で、平均すると100万円前後となっています。

実用化できるかをチェック

最先端技術の結晶ともいえるaiですが、aiなら何でもこなせるわけではありません。汎用性が高いのは間違いないですが、事前に実務で活用できるか検証する必要があります。まず用意できるデータの量と質、aiに求める精度などを基準に、aiを実用化できるか厳しくチェックします。この工程にかかる費用は、平均すると70万円前後となっています。ただ、データが用意できない場合は、収集するためにさらに費用が上乗せされます。用意できるデータ次第で費用が大きく変動します。

検証用のモックアップ開発

aiが正しく処理できるかを判断するために、検証用のモックアップを開発します。もしこの検証を省いて失敗すると甚大な被害が出るので、基本的にこの工程は欠かせません。省くのは非常にリスキーです。

開発したモックアップで、処理の正確性と精度基準をそれぞれチェックします。まだモックアップの段階とはいえ、開発に数百万円ほどかかる場合もあります。ただ、テンプレートモデルを応用するモックアップなら、開発のコストダウンが可能です。

製品モデルのai開発

モックアップの検証で特に問題がなければ、製品モデルのai開発を始めます。もちろん検証の際のフィードバックを取り入れつつ、質の高いai開発を目指します。開発にはエンジニアをはじめとしたスタッフの人件費がかかります。費用は人月によって変わり、1人月あたり100万円から200万円ほどかかるのが一般的です。ただ、人件費はai開発ごとにケースバイケースで、開発リソースの増加や開発期間が延長すると比例して高くなります。

ai活用のためのシステム開発

製品モデルのai開発が終了したら、最後にai活用のためのシステム開発をおこないます。aiを実用化するには、連携するシステムの開発も欠かせません。どんな内容のシステム開発をおこなうかで、かかる費用は高くも安くもなります。

 

いくつかの開発業者から見積もりをもらって決める

上記にて工程別のai開発費用の相場を紹介しましたが、実際の開発費用が必ずしも相場通りとは限りません。近頃は相場通りとはいかないケースが、目立つようになってきました。そこで検討したいのが、複数の開発業者から見積もりをもらうことです。複数業者から見積もりをもらえば、費用に最も納得のいく開発業者に依頼できます。見積もりはとても大事なので、詳細な要件を伝えて見積もりを作成してもらいましょう。精度の高い見積もりなら、どこに依頼するかの判断がしやすくなります。

ai開発業者を選ぶ際に注意したいこと

ai開発業者を選ぶ際は、自社の目的と課題を明確にし、強みを参考にして選びましょう。この2点に注意すれば、ai開発業者選びで失敗しにくくなります。なぜこの2点がポイントなのかを簡単に解説します。

自社の目的と課題が何かをはっきりさせておく

ai開発業者とのミスマッチを防ぐためには、まず自社の目的と課題が何かをはっきりさせることが大事です。目的と課題さえはっきりしていれば、どんなai開発をすれば良いのかがわかります。それが曖昧だとai開発業者を選ぶ判断基準がぶれてしまい、ミスマッチのリスクが高まります。

また、aiを開発するのが本当にベストなのかも同時に検討しましょう。aiを開発しなくても、フローの見直しや他のツールを導入することで、課題を解決できる場合があります。

開発業者の強みを参考に選ぶ

ai開発業者のどこが強みで自信を持っているのかも、選ぶ際の参考になります。どんなai開発業者も「この部分は絶対に他に負けない」と自信を持っている部分があります。もしai開発の目的と強みがきれいに合致していたら、依頼して後悔する可能性は低いです。ai開発業者のことをよくリサーチしてから選ぶのがおすすめです。

 

ai開発で後悔しないための考え方

ai開発は失敗に終わると強く後悔しますので、後悔しないための考え方を知っておきましょう。予算を十分に確保しておき、すべてを開発業者に丸投げしないことが、後悔しないためのポイントです。考え方について解説します。

予算を十分に確保しておく

ai開発は高騰するのが普通なので、お金が足りなくてプロジェクトが中止に追い込まれるケースが少なくありません。どんなにお金をかけても、プロジェクトが中止になれば台無しです。そんな最悪の事態を避けるためには、予算を十分確保しておくのが一番です。それが難しそうな場合は既存モデルを応用したり無駄な部分を徹底して省くなど、かかる費用の節約に努めましょう。

開発業者に丸投げはしない

機械学習など技術的な部分に踏み込むのは難しいですが、だからといって開発業者に丸投げしないことが大切です。最初のヒアリングやミーティングはもちろんですが、開発業者と頻繁にコミュニケーションを取るなど、なるべく積極的に関わっていきましょう。また、データの提供など、開発の手助けができる部分もあります。

丸投げせずに協力する姿勢を見せることで、開発業者と良好な関係を築けます。良好な関係の中から画期的な提案が引き出されることもありますし、丸投げせずにai開発に協力することが失敗を防ぐためのコツです。

 

まとめ

ai開発にいったいいくらかかるのか、工程別の費用相場や依頼する際の注意点について紹介しました。多くの人がイメージする通り、ai開発にかかる費用は決して安くありません。何百万円や何千万円、プロジェクトによってはもっと費用がかかる場合もあります。失敗できないので、できる限り慎重に取り組まないといけません。

まず、予算を十分に確保するのが大前提ですが、節約できる部分がないかよく検討しましょう。また、開発業者に依頼する場合も丸投げはせず、積極的に関わるのが後悔しないための考え方です。

 

この記事の執筆・監修者
Aidiot編集部
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。

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