「CASE」の意味は? 自動車業界のこれからを表すキーワード
自動車が発明されて250年あまり経ったいま、自動車のもつ意味合いそのものが変化しようとしています。その変化を表すのが「CASE」というキーワードです。ここでは、CASEとは何か、なぜいま重視されているのかを簡単にご説明します。
「CASE」の意味をわかりやすく説明
CASEとは「コネクティッド化(Connected)・自動化(Automated)・シェアリング(Shared)・電動化(Electric)」の頭文字を取った言葉です。自動車を、単なる移動手段ではなく、それを超える付加価値を持つサービスとして捉え直す意味合いがあります。これは、自動車が誕生して以来の大改革だと位置付けられています。
こうした背景から、「自動車」という表現ではなく、新しい移動手段というニュアンスを含む「モビリティ」という言葉が使われることも増えてきました。
では、CASEの意味をひとつずつ見ていきましょう。
コネクティッド化
コネクティッド化とは、モビリティに搭載されたソフトウェアがネットワークとつながることを指します。モビリティがオンライン化されることで、これまではできなかったような新しいことができるようになると期待されています。
走行やドライバーに関するデータなど、モビリティ周辺のあらゆるデータを集約し、活用することで、斬新なソリューションが生まれることも想像できるでしょう。
自動化
自動化とは、その名の通り、自動運転のことを意味します。国内でも、すでにある程度自動運転ができる車が登場していますが、今後もこうした流れは加速すると考えられています。
自動運転については、国土交通省がレベル分けを行っており、レベル1〜5までの5段階に分類されています。現在は、レベル3に相当する「高速道路等一定条件下での自動運転モード機能を有する『自動パイロット』」が条件付きで認可されています。
(参考:国土交通省『自動運転のレベル分けについて』)
シェアリング
サブスクリプションサービスに代表されるシェアリングも、自動車の新しい活用のかたちだといえます。以前は、自家用車といえば購入が一般的でしたが、カーシェアリングやカーリース、サブスクなど活用の方法も多様化を見せています。
電動化
地球環境に対する意識の高まりもあり、ガソリン車(ICE)から電気自動車(EV)への転換が世界全体で加速している状況です。また、乗用車のみならず、企業などの商用車、配送用トラックなども電動化の動きが生まれつつあり、充電インフラの整備なども求められています。
なお、トラックの電動化については、こちらの記事も合わせてご覧ください。
(リンク:電気で走るEVトラック、普及に向けた課題とは?)
このように、現在、自動車を巡る大変革が世界規模で起きつつあり、自動車そのもののあり方だけでなく活用の仕方も変化している状況です。こうした変化を象徴するのが「CASE」というキーワードであると言えるでしょう。
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