日本のCO2排出量はどれくらい? 世界のCO2排出量ランキングでは何位?
2020年度の温室効果ガス排出量の速報値が発表されました。日本は今、どれくらいの温室効果ガスを排出しているのでしょうか? また、世界の国々の排出量はどうなっているのかについても紹介します。
日本の2020年度温室効果ガス排出量の速報値
環境省が2021年12月9日に発表した2020年度の温室効果ガスの速報値によると、2020年度の排出量は、二酸化炭素換算で11億4,900万トンでした。ちなみに、温室効果ガスの排出量は二酸化炭素(CO2)に換算されることが一般的で「t-CO2」「kg-CO2」などと表記されます。
前年と比べると、約5.1%減少しています。また、2013年度をピークとしてだんだんと排出量が減っていることもわかります。
日本は2021年4月、「2030年までに温室効果ガスの排出量を2013年と比べて46%削減する」という目標を掲げました。今回発表された2020年度の速報値によると、2013年度と比べて18.4%削減されたことになります。46%削減という目標に向かって、より一層の努力が求められるといえるでしょう。
世界の二酸化炭素の排出国ランキング
では、世界に目を向けると、どの国がどれくらいの二酸化炭素を排出しているのでしょうか。2018年のデータによると、世界の二酸化炭素排出量の28.4%を占めているのが中国です。続いて、14.7%が米国、インド、ロシアの次が日本で3.2%となっています。つまり、日本は世界で5番目に二酸化炭素を排出している国だといえます。
一方で、国民一人当たりの排出量を見ると、米国が一人当たり15.1トンと世界でもっとも多いことがわかります。日本は一人当たり8.5トンで、第4位となっています。
このように、日本が排出している二酸化炭素の量は、決して少ないとは言い切れないのです。
世界の主要国はどんなエネルギーを使っている?
二酸化炭素の排出量と深く関係しているのが、どのようなエネルギー源を使っているかということです。石炭や石油、天然ガスといったエネルギー源は燃焼すると二酸化炭素を発生します。そのため、こうした化石燃料をたくさん使っていると、二酸化炭素の排出量も増える傾向にあるといえます。
化石燃料の中では、石油や天然ガスよりも石炭がより多くの二酸化炭素を排出します。こうした理由から、石炭による火力発電を減らしたりやめたりすることが求められているのです。
上図は、世界の主要国がどのようなエネルギー源をどれくらい使っているかを示した2018年のデータです。多くの国が石炭を主要なエネルギー源としていることがわかります。もちろん、日本も例外ではありません。
このような現状があり、発電の際に多くの二酸化炭素を排出するエネルギー源から、より排出量の少ない再生可能エネルギーへのシフトが求められているのです。