地球温暖化の身近な生活への影響は? 原因と対策をわかりやすく説明
地球温暖化というと、南極の氷が溶けたり海面が上昇したりといったイメージをもつ方もいるかもしれません。しかし、地球温暖化は、実は私たちの身近な暮らしにも影響を及ぼしているのです。どういった影響が確認されているのか、地球温暖化の原因と対策についてもご紹介します。
「地球温暖化」とその原因とは?
地球温暖化とは、大気中の「温室効果ガス」が増えることによって、太陽から地球に降り注ぐ熱が放熱されずに地球が温かくなってしまう現象を指します。「温室効果ガス」とは、二酸化炭素やメタンなどのことです。
こうした温室効果ガスは、地表を適度な温度に保つ重要な役割を果たしています。というのも、温室効果ガスがなければ地球の気温はマイナス19℃くらいになってしまうからです。温室効果ガスがあることによって、現在、地球の平均気温は約14℃と、生物が生きるのに適した温度に保たれているのです。
しかし、産業革命以降、石油や石炭といった化石燃料をたくさん使うようになり、こうした燃料を燃やすことで二酸化炭素が大気中に多く放出されるようになりました。そのため、太陽の熱が放熱されにくくなり、地表付近の気温が上がっているのです。これが地球温暖化のメカニズムです。
地球温暖化は身近な暮らしへ影響を及ぼしている
地球温暖化は、日本に暮らす私たちの生活にもすでに影響を及ぼしています。例えば、主食であるお米が、気温の上昇によって品質が低下することが確認されています。お米の粒の中のデンプン質が均一にならず、未熟な状態になってしまうのです。他にも、リンゴやミカンの品質にも影響が出ています。
また、春の風物詩であるソメイヨシノの開花日もだんだん早くなっています。一方で、秋の紅葉は徐々に遅れていることがわかっています。このように、地球温暖化によって夏季が長くなっていることが確認されているのです。
他にも、災害が起きてしまうほどの豪雨がある一方で、地域によっては渇水になってしまうなど極端な気象も増えているとされています。
地球温暖化を防ぐ対策と適応策
地球温暖化を防ぐには、まず、原因となっている二酸化炭素の排出を減らすことが大切です。例えば、エネルギーの使用量を節約する「省エネ」に取り組んだり、再生可能エネルギーで発電された電気を購入したりといった対策が挙げられます。
また、地球温暖化の影響はすでに起こってしまっているため、変わりゆく状況に対処する「適応策」も重要とされています。例えば、熱中症を予防したり、災害の発生に備えたり、高温でも育つ作物の品種改良を行ったりといった適応策がすでに行われています。
このように、地球温暖化の影響は、私たちの身近なところでもすでに確認されています。世界のどこか遠い国の出来事ではなく、自分達の問題と捉えて、省エネや適応策に取り組むことが大切だといえます。