みなさんは今までに会社内の情報が曖昧でわかりにくいと感じたことは有りませんか?
「大体10%ほどの売上の上昇」や「来週にはある程度の顧客情報が集まるはず」みたいな正確性に欠けた情報を聞いたことはあると思います。
しかしそれでは正しい判断が出来なかったり、重要なビジネスチャンスを逃したりするでしょう。そのため今回はそれを解決する手法、データドリブンを解説します。
記事の流れは、
データドリブンの概要、理由
データドリブンの基本的な流れ
データドリブンをするためのおすすめのツール
です。特にデータ分析を日常的に行う方は必見です。ぜひ最後まで読んで下さい。
データドリブンとは?
データドリブンとは人の感覚や経験に頼るのではなく、データを分析して判断をする手法です。データを客観的に判断するため、さまざまな観点から情報を集めます。集めた情報を整理することで今まで認知されてこなかった内容や必要なデータの可視化も可能です。
例えば、企業のビジネスプランの立案や組織改革に必要な要素の発掘などが挙げられます。営業やマーケティング、アイデア発案のための参考情報、企業内の財務状況まであらゆる場面で現在活用されています。
データドリブンの考え方は現代のビジネスでは必要不可欠なプロセスの一つです。
データドリブンを行なう理由とは?
データドリブンの概要を説明しましたが、さらに詳しく解説します。データドリブンを行う理由は以下の通りです。
客観的根拠による経営判断
AIによる業務効率改善や品質保証
客観的根拠による経営判断
データドリブンは経営判断のデータに基づく客観的な判断を可能にさせます。
従来の経営判断では経営者の勘や経験、感覚が優先されてきました。しかし近ごろは目まぐるしい社会変化によって、正しい判断を下すのが難しくなってきています。
海外との競争や新しい産業の発達などビジネスに活かすための要素が日々誕生しています。データドリブンは市場の分析や財務状況の可視化、需要の予想などあらゆる面で判断を補助できるでしょう。
例えば、新しい製品のデザイン決定やおすすめの投資先など将来を考えるときに使えます。ビジネスの拡大や売上のポートフォリオの拡充など、経営を安定させるためにデータドリブンは活躍するでしょう。
そのためデータドリブンは正しい経営判断を補助します。
AIによる業務改善や品質向上
データドリブンは、AIによる業務効率の改善や製品品質の向上にもよい影響を与えます。データドリブンを応用してAIを活用して判断の速度を向上させられるでしょう。AIにデータを読み込ませれば、自動でデータの整理と取捨選択が可能です。製品の品質を向上させるために必要な要素や需要の予想も可視化できます。
既存の製品の売上が上がらない、もしくは伸び切ってしまったなどあると思います。しかしAIなら既存の製品の売上改善のために必要な付加価値をすぐに分析できるでしょう。
他にもいつも払っている経費の無駄が見つけやすくなるかもしれません。いつも使う外注先よりも別の外注先のほうが安かったり、長期的には利益が出たりなど経験だけではわからない部分を見つけられます。
AIによって業務効率と品質の改善ができ、売上や利益率の向上を促進します。
データドリブンを行なう基本ステップ
「データドリブンの利点はわかったけどやり方がわからない。」
「そもそもデジタル系の内容は苦手。」
データドリブンの良さを伝えても、やり方がわからなければ意味がありませんよね。そのため当記事ではデータドリブンの基本ステップを解説します。以下がステップの順です。
データの収集
データの見える化
分析を元にアクションプラン検討
アクションプランを実行
データの収集
データドリブンの最初のステップは情報収集です。分析したいデータや経営に必要なデータをすべて集めなければ分析はできません。
もしデータ収集の方法がない場合は、POSシステムやデータ管理システムの運用を始めなければなりません。必要なデータが無いときやデータとして取り込まれていない場合は早急に始めましょう。
データの見える化
次に必要なステップはデータの見える化です。集めたデータをそのまま使うのは無駄が多く、正しい判断ができません。データドリブンが原因で誤った経営判断を下したら意味がないです。必ずデータの可視化をしましょう。
対策としては、BIツール・DMP・WEB解析ツールといったデータの集計ツールの構築がおすすめです。
分析を元にアクションプラン検討
データの収集と可視化が完了したら、データ分析の専門家を活用しましょう。ビッグデータを活用する現代のビジネスでは素人が分析をしても何も得られません。「データサイエンティスト」や「データアナリスト」など分析に特化した人材が必須です。
データを収集して可視化する能力は人間よりAIの方が得意です。しかしAIは創造的な業務が苦手です。アイデアの発案やデザインなど人間の感性が影響される部分は判断がまだコンナんです。
データアナリストは、アイデアや人間の完成の部分を汲み取りながら、データの分析をします。そのためデータアナリストの人材を確保しましょう。
アクションプランを実行
分析が完了したら、実行計画を立てましょう。分析の通りにプランを立てて人員を動かしましょう。注意点としては、個人レベルではなく組織レベルで人材を動かさなければなりません。デジタルの部署に就いている人だけでは、会社全体を変化させられないです。特に大きな組織や縦割りで業務を行う会社は、人員と時間がかかります。
さらにデジタル関連を苦手としている方や、理解されていない方は業務で使用しない可能性もあるでしょう。特に上司の方への教育や有用性などを計画的に実行しなければなりません。以上から行動プランの作成が必要です。
データドリブンができるツール3選!
データドリブンをするためのツールを作成するのが難しい、もしくは人材がいない場合はツールの購入やライセンスを得る方法をおすすめします。おすすめのデータドリブンができるツールは、
Google データポータル
Einstein Analytics(アインシュタイン・アナリティクス)
Power BI
です。
1.Google データポータル
Google社が出しているGoogleデータポータルは、無料で利用可能です。さらにGoogleドキュメントや他のサービスへの連携が簡単。そのためGoogleのサービスを使う会社やGoogleですべての資料を作成したい方におすすめです。
2.Einstein Analytics(アインシュタイン・アナリティクス)
Einstein Analytics(アインシュタイン・アナリティクス)は営業ツールで有名なセールスフォース社が開発したBIツールです。現場でも使いやすく、無駄のなさが特徴です。営業活動をしていく中で今後の指針や将来予想の機能も搭載しており、営業活動する方には便利なツールです。
3.Power BI
Power BIはマイクロソフト社が開発したデータ分析ツールです。マイクロソフトオフィスへの互換性が高いのが特徴です。ツールをパソコンにダウンロードすれば、無料で使えます。有料版を使えば、細かい分析や巨大なデータ分析へ対応可能。必要なデータ分析に応じて料金を考えれば、安く済ませられます
まとめ
今回はデータドリブンの概要や使う理由、おすすめのツールなどを解説しました。今後ビッグデータの活用がさらに注目され、経営判断やビジネスプランの立案にも大きく貢献すると考えられています。
もしデータ分析が必要なら、無料で使えるデータドリブンツールを検討してみてはどうでしょうか?使ってみて経営に便利な部分や必要な部分がわかるでしょう。そのあとに本格的にツールを導入すれば、無駄なお金にならずに済むでしょう。
この記事の執筆・監修者
「BtoB領域の脳と心臓になる」をビジョンに、データを活用したアルゴリズムやソフトウェアの提供を行う株式会社アイディオットの編集部。AI・データを扱うエンジニアや日本を代表する大手企業担当者をカウンターパートにするビジネスサイドのスタッフが記事を執筆・監修。近年、活用が進んでいるAIやDX、カーボンニュートラルなどのトピックを分かりやすく解説します。