株式会社ライフデザイン阪急阪神
アート作品(絵画)に新しい商流を生むプラットフォームサービス
「ARTELIER(アートリエ)」の開発にアイディオットのMATCHMENを活用
〜「阪急阪神ホールディングス」の新規事業立ち上げ〜

- 業種
- 陸運業(グループの祖業)
- 事業内容
- 「阪急電鉄株式会社」「阪神電気鉄道株式会社」「阪急阪神不動産株式会社」「株式会社阪急交通社」「株式会社阪急阪神エクスプレス」の5社を中核会社とする阪急阪神ホールディングスグループにおいて、新規事業のインキュベート機能を担うために設立された、阪急阪神ホールディングスの100%子会社です。
- 導入システム
- ・MATCHMEN
- 課題
- ・一般消費者にとって、アート購入のハードルが高いこと
・アートの所有・取引に関する知識や導線が乏しいこと
・サービス自体が複雑で要件定義が難航
・少人数体制でのプロジェクト推進に限界があった - 解決策
- ・アート作品の購入・レンタル・再販ができるCtoCプラットフォームの開発
・二次流通支援により、アートの流動性を向上 - 導入技術
- MATCHMEN
数千点の中からあなたにぴったりのアート作品が見つかる「ARTELIER(アートリエ)」
はじめに
関西エリアの様々な地域、安全で快適な高速度・高密度輸送で結び、住宅、商業施設からスポーツ・エンターテイメントに至る多岐にわたる分野で人々に豊かなライフスタイルを提案、沿線地域のまちづくりに貢献する阪急阪神ホールディングス株式会社。
阪急阪神ホールディングス株式会社において新規事業の育成を担う、株式会社ライフデザイン阪急阪神が、今回安心して気軽にアート作品(絵画)を売買・シェア(貸し借り)できるプラットフォームサービス「ARTELIER(アートリエ)」の開発に、弊社のパッケージプロダクトである『MATCHMEN(マッチメン)』を活用頂きました。
今回は、推進者の鳥越隆博氏に貴重なお話を伺いました。
推進者の鳥越隆博氏にインタビュー
ARTELIER(アートリエ)推進者 鳥越隆博様・責任者 木内徹様
今回弊社で開発したプロダクト「ARTELIER(アートリエ)」の概要をお教えください
今回、新規事業として開発いただいた「ARTELIER(アートリエ)」は絵画作品を取り扱うプラットフォームになります。
「ARTELIER(アートリエ)」はアーティスト・作者本人がご自身でサイト上に出品することができ、顧客はプラットフォーム上のアート作品を購入したり、レンタルすることができます。
さらに、その顧客も、購入作品を別の購入希望者に売却・レンタルが可能で、アートの二次流通まで支援している点が特徴的なサービスです。
アート作品を売買・シェアできるプラットフォームサービス 「ARTELIER(アートリエ)」(外部リンク)
今回新規事業を検討された理由をお教えください
きっかけは阪急阪神ホールディングスの新規事業提案制度という社内ベンチャー制度です。そこで合格したアイデアを事業化したところが成り立ちの背景になります。
「ARTELIER(アートリエ)」というサービスは、提案者が元々アートに関心が高いことが着想のきっかけです。自分自身で絵を書いたりするわけでもなく、アートコレクターでもないのですが、美術館やアーティスト自身・作品のことを調べたりすることが好きでした。そんな中、提案者が「いざ絵を買いたいな」となったときに「どこでどんな絵がいくらで買えるのか」があまりピンとこなかった体験がありました。
「画廊」や「百貨店の絵画ギャラリー」などの選択肢も考えたのですが、いずれもハードルの高さや「価格が高そう」などの不安を感じましたし、結構提案者自身ではアート好きだなと思っていたのですが、そんな提案者でも気軽にアートを購入できる状況ではないという課題を感じ、であれば世の中の多くの方も近い状況ではないのかと思いました。
このような原体験もありアート市場調査を進める中で、多くの人にとってアートを買うということは非常にハードルが高いことが分かってきました。その高いハードルを超えるステップとして、レンタルなどの仕組みや、阪急阪神ホールディングスの持っている多くの顧客接点という強みを生かすことができれば、日常的にアートにもっと触れる機会を増やし、アートの鑑賞と所有というハードルに対して、徐々にステップを設けることができると考えました。それを今回形にしたのが「ARTELIER(アートリエ)」です。
魅力を感じたアートを気軽に購入し、ライフスタイルの変化に応じて借り替えたり、手放して別の必要な人に渡って行く。そうすることで今まで買いづらかった人達がアートを購入するようになったり、初めてアートを買う人が「ARTELIER(アートリエ)」を介し、買ってくれるというところを目指しています。
新規事業の検討にあたり、どこで弊社を知り、お問い合わせいただいたかの経緯を教えてください。
この事業を検討する際に、開発費用・スケジュール等を踏まえた事業計画を社内役員にプレゼンする審査がありました。
それに向けてインターネットを中心に情報収集する中で御社を見つけました。フルスクラッチやパッケージなどのシステム開発手法、CtoCという特徴的なサービスの性質や費用感など様々な要素を検討しないといけない中で、複数の検討軸をもとにCtoCサービス、マッチングサービスの実績豊富なアイディオット様を候補の中の一つに入れたことがスタートです。
実際に社内でどのように進みましたか?またなぜ弊社に依頼をして頂けたのでしょうか?
最初の打ち合わせから代表の井上さんや営業担当者がお二人で出てきてくださり、サービスのヒアリングを含めて実現の形や方向性などのコミュニケーションがよく取れていたという点で、御社に対する信頼感をある程度培っていました。
他の会社とも同様のやり取りは進めていたものの、自社で用意した意思決定のマトリクスを満たし、信頼感や経験・実績・予算感のバランスを加味した結果、アイディオットさんを選びました。あとはコミュニケーションを取る中で「やってくれそうだ」というような直感・信頼感を感じていたので、最後は提案者自身がプッシュして、御社に決まったところでございます。
弊社に決めた最大の理由はなんですか?
最大の決め手はやはり「過去の実績」になるかなと思います。実績と併せて御社を選んだ理由として、規模がそこまでまだ大きくないベンチャー企業のため、機動力を持って一生懸命やってくれそうという「スピード感・信頼感」から選ばせていただきました。
弊社の対応はどうでしたか?
そもそも「ARTELIER(アートリエ)」自体が既存のサービスをどこかから引っ張ってきたようなものではなく、かなり複雑なサービスです。開発プロジェクトを進める中で、要件定義を進めた上での開発の見込みが甘かった点や、少ない人数で回しているので、今回のような複雑なサービスになると、なかなかプロジェクト管理が難しかったのかなと思いますが、柔軟に対応していただいた点が、最終的には弊社としてはありがたかったと感じています。
実際に新規サービスを触ってみてどうでしたか?
元々はこのサービスがそのままで出来上がるのか、ほんとに実現可能なのかという感覚があったのですが、最終的には思い描いていたものができてありがたく、純粋に出来上がってすごいなと思いました。
ユーザーからも「いい感じのサービスやん」と嬉しいお言葉を頂いたり、外部の方からも「それ新しいやん」「なかなか尖ってる部分あるな」というフィードバックを頂いております。
今後追加してみたい機能などはございますか?
顧客に対して、サービスの価値や、これを使うとこういういいことがあるよといった訴求力がまだまだ弱いので、強化していきたいと思います。
あとはトップページから価値を伝えるページへの導線整備や会員登録、購入レンタルページなどのUXの整備をやっていきたいと考えております。
中長期で見ますと、コンテンツの配信、SEO対策を考えながらコンテンツを徐々に増やしていけるような仕組みや機能が欲しいです。広告ありきのユーザー獲得だと競合に勝つのが難しいと考えておりますので、SEO検索経由やSNS等いろいろな手法を組み合わせてやっていきたいなと思っております。
今後事業の展望と弊社に期待することはございますか?
ここ1年以内でいうと収益性向上・サービス存続に向けた購入・レンタル取引などのトランザクションの増加です。2〜3年ではリアルイベントの開催も考えています。ただ、単純に場所を借りるだけではなくサービスの幅が広がる形で収益化していきたいと考えております。
コンテンツの発信も、単純にサイト内で記事を追加していくだけというよりは、会員向けに情報発信するメディアや会員サービスのようなものも事業性のある形に育てていきたいと考えております。あとは法人向けの需要開拓も併行して推進しています。
事業展望は多く考えているのですが、Webサービスが根幹になっていますので、Webサービスの改善は我々の非常に重要な部分の一つと捉えています。それを御社と一緒に手を取り合ってやっていきたいです。こちらからの要望に対して御社のディレクターやエンジニアの方々からも色々なご提案を頂く部分も非常にありがたいです。アイディオットさんとのシナジーにより、「ARTELIER(アートリエ)」が継続的により良いサービスへの改善が実現できればと思っております。
アイディオットのコメント
今回、鳥越様とともに「ARTELIER(アートリエ)」の立ち上げに関わらせていただく中で、新規事業創出にかける熱意や、株式会社ライフデザイン阪急阪神様が求められる品質水準の高さ、事業規模の大きさなど、弊社としても多くの学びを得る機会となりました。
今後も、株式会社ライフデザイン阪急阪神様へのご支援を継続的にご提供できるよう、体制・品質両面の改善に努めてまいります。
このたびは貴重なお話とご機会を賜り、誠にありがとうございました。