内閣府
内閣府が推進する国家重点プロジェクトSIP、「スマート物流サービス」の研究開発
- 業種
- 物流業
- 事業内容
- ・サプライチェーンデータセットを活用した物流企業本部向け戦略立案を実現するデジタルツインシミュレータの構築
・交通、天災情報と位置情報を利用した物流企業現場向け業務改善シミュレータの構築
・外部システム連携のフレキシビリティを持つ、物流特化型における炭素排出量可視化シミュレータの構築 - 課題
- ・国民にとって真に必要な社会的課題や、日本経済再生に寄与できるような世界を先導する課題に取り組む
・サプライチェーン全体の最適化を図り、物流・商流分野でのデータを活用した新しい産業や付加価値を創出し、物流・小売業界の人手不足と低生産性の課題を解決する - 解決策
- マルチデータを活用したデジタルツイン・排出炭素量可視化シミュレータの構築
はじめに
aidiotは「BtoB領域の脳と心臓になる」というビジョンを掲げています。その一環として、内閣府が推進するSIPの第2期「スマート物流サービス」の研究開発に応募し、3件の実証実験テーマで選定されました。この研究開発を基盤に、大手企業との仮説検証を進めています。最終的には、日本企業のサプライチェーンネットワーク改善のスタンダードとなるべく邁進しています。
BtoB領域の社会課題に正面から取り組む
SIPとは
SIPとは、内閣府に設置されました総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクトです。
国民にとって真に必要な社会的課題や、日本経済再生に寄与できるような世界を先導する課題に取り組むものです。
平成26年度からは第1期の11課題(「重要インフラなどにおけるサイバーセキュリティの確保」のみ平成27年度から)、平成30年度からは第2期の12課題が推進されています。各課題を強力にリードするプログラムディレクター(PD)を中心に産学官連携を図り、基礎研究から実用化・事業化、すなわち出口までを見据えて一気通貫で研究開発が推進されています。?(出典元:内閣府HP)
実証実験テーマ1「サプライチェーンデータセットを活用した物流企業本部向け戦略立案を実現するデジタルツインシミュレータの構築」
今回開発した需要予測と最適化エンジンを活用し、効率的な物流を行うための労働力不足・車両不足を解消するため、拠点レベルで物流量の予測を行いました。?センターから行き先ごとの梱包数・カート数の需要予測を実施し、配車コストが最小になるよう算出を行いました。
現状多用されている4tトラックではなく10tトラックを多用することにより、12%の配送コスト削減に加え、32%の車両台数削減効果が見込まれることがわかりました。
実証実験テーマ2「交通・天災情報と位置情報を利用した物流企業現場向け業務改善シミュレータの構築」
配車計画は熟練者のこれまでの経験や勘を元に作成されていることが多いのが現状です。誰でも作成可能な実運用を意識し、店舗別にカート数を精度よく予測することで、配車計画作成の効率化が出来るか検証を行いました。
この結果、店舗別に物流を予測するAI予測精度(需要予測)は誤差13%~47%という結果となり、改善の余地有りとなりましたが、これは熟練者の予測(16%~54%)と同等である(活用できる)ことがわかりました。
今後、より精度を最大限まで高める為に発送先類似企業ごとに予測モデルを構築し、配車システムに落とし込み、脱属人化・脱アナログ化を目指してまいります。
実証実験テーマ3「外部システム連携のフレキシビリティを持つ、物流特化型における炭素排出量可視化シミュレータの構築」
今回開発した炭素排出量可視化シミュレータ*を活用し、CO2排出量削減に向けた洞察を行い、CO2排出量削減ができるのか検証を行いました。
その結果、10tトラックを多く活用していくことで20.4%のCO2排出量削減効果が見込まれ、コストの最適化も実施出来ることがわかりました。
*炭素排出量可視化シミュレータ?トラックの稼働をセンサからリアルタイムに収集し、CO2排出量の可視化を実現。
可視化システムと削減AIとして、何が課題かを導き出すためのツール。
今後の展開
SIPの実証実験を通して得た知識、技術を通じて現在様々な大手サプライチェーン企業及び脱炭素に向けたメーカー様と一緒に社会課題、各企業の解決に向けた取り組みを行っております。
今回の実証実験にご興味のある企業様はぜひ一緒に社会課題解決に向けた取り組みをできればと思います。
記者会見での発表、メディアへの報道
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の第2期「スマート物流サービス」に採択されたスタートアップ2社と共に、2023年2月7日(火)に、東京都内で記者会見を開き、それぞれが展開してきた実証実験の成果を発表いたしました。
当内容は各メディアにて報道されています。詳細は以下URLよりご覧ください。
■ascend等3社/DXで2024年問題打破へ、SIP実証成果発表 /【LNEWS】
https://www.lnews.jp/2023/02/p0207501.html
■AIやビッグデータ活用で2024年問題の克服と「サステナブルな倉庫」実現は可能 /【LOGI-BIZ online】
https://online.logi-biz.com/75046/
■データ活用で物流効率化 アセンドなど3社が5件の実証成果発表 /【日刊工業新聞】
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/662696
■デジタルツインで物流課題可視化、アイディオット /【LOGISTICS TODAY】
https://www.logi-today.com/530065